stemcell INSTITUTE

 

中長期的な会社の経営戦略Future business development

さい帯血バンクのパイオニアから、再生医療の未来に貢献する会社へ。
そして、確かな保管品質と技術を、アジア、世界へ。

近年、発展の目覚ましい再生医療分野は、さい帯血の臨床研究においても日進月歩の進展を遂げております。米国デューク大学においては、脳神経疾患に対するさい帯血投与の第Ⅱ相臨床研究が終了し、現在ではFDA(米国食品医薬品局)承認のもと、「拡大アクセス制度」※がスタートし、より多くの患者さんが治療を受けられております。日本国内でも、2014年に再生医療等安全性確保法が施行され、当社のような事業会社が臨床研究に参加する仕組みが整えられた事から、さい帯血等を利用した臨床研究が開始され、さい帯血等の体性幹細胞の医療応用のニーズは高まってきています。

※デューク大学で行われている「拡大アクセス制度」では、さい帯血を用いた臨床試験の選定基準に満たないお子様に、所定の手続きを経て自家(お子様自身)あるいは他家(ごきょうだい)のさい帯血投与の機会を提供しております。2020年2月末時点では、26歳未満の、脳性麻痺、低酸素性脳症、脳卒中、水頭症、言語失行症、自閉症スペクトラム、その他の脳障害を持つお子様が対象となります。

さい帯血を用いた臨床研究の推進

さい帯血を用いた臨床研究の推進

さい帯血の臨床研究が進展していくことは、将来さい帯血がより広く利用できることを期待して保管されている方々にとって必要不可欠です。AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)の支援を受けながら、大阪市立大学医学部を中心としたグループが進められている「低酸素性虚血性脳症(HIE)に対する自己臍帯血幹細胞治療」は、すでに第Ⅰ相臨床研究(6例)が終了し、第Ⅱ相臨床研究が2019年12月に開始されております。

さい帯血を用いた臨床研究の推進

周産期組織の有効活用について

当社は、周産期付属物由来細胞の有効活用を目指して、様々な大学と共同研究を行っています。東京大学医科学研究所とは、さい帯の保管技術の開発に関する共同研究を進めています。また日本大学医学部とは、先天性代謝異常症の細胞治療に用いる羊膜由来幹細胞の臨床応用に関する共同研究を、慶應義塾大学とは羊水を用いた共同研究をそれぞれ行っています。

周産期組織の有効活用について

周産期組織の有効活用について

細胞バンク事業のグローバル展開

細胞バンク事業のグローバル展開

世界各国には数多くのさい帯血バンクがあり、これからの市場はさらに成長すると予測されています。海外のさい帯血関連論文※では、ラテンアメリカおよびアジアの成長が特に注目されており、なかでもアジアのさい帯血バンク市場は、今後5年間で重要な役割を果たすと報告されています。私たちは、この世界の動向をいち早くキャッチアップし、アジア市場の調査や現地の医療機関等との提携などを推進・計画しています。
※『Complete 2017-18 Global Cord Blood Banking Industry Report』より

細胞バンク事業のグローバル展開