陣痛はわからないから関係ない!?~出産は妊婦だけの仕事じゃありません!

初めての出産を迎えるにあたって

初めての出産を迎えるにあたり、ワクワク感と同時に、陣痛大丈夫かなぁと心配もありますよね。

特に、男性である夫にとっては、出産はわからないことだらけですよね。

陣痛が始まったら、どのように対応すれば良いのか、あるいはどのタイミングで病院へ連れて行けば良いのか、わからない方も多いのではないでしょうか。

自分が出産するわけじゃないから、と決して他人事に思わないでください。

妊婦さんだけでなく、男性も陣痛の基礎知識を理解した上で、妊婦さんをしっかりサポートしてあげましょう!

このコラムでは、男性にお伝えしたい、陣痛にまつわるお話をさせていただきます。

 

陣痛の始まりについて

日本産科婦人科学会(産科医としての基礎知識)によると、陣痛を以下のように定義しています。

「子宮は胎児を保持できる袋状の構造をもち、筋肉が収縮することによって内圧を上昇させる。この内圧の上昇と収縮による子宮壁の短縮が子宮頸管を開大させ、胎児を娩出する力となり、陣痛と呼ばれている。分娩時の子宮収縮の特徴は周期性をもって収縮と弛緩を繰り返すことである」

つまり、子宮を収縮し小さくすると、子宮の中の広さ(体積)が狭くなり、羊水や赤ちゃんの場所がなくなってくるため、子宮の外へ出そうとする力が強まるということです。

子宮に圧力を掛けている分、痛みが起こります。このように赤ちゃんを外に出そうとする働き、それが陣痛です。

一般的に、陣痛には大きくわけて3種類あります。

①前駆陣痛・・・出産準備のために起こる不規則な子宮収縮

②本陣痛・・・赤ちゃんを生み出すために約10分間隔に起こる子宮収縮

③後陣痛・・・出産後、大きくなっている子宮を元に戻すために起こる子宮収縮

そして、陣痛といえば、鼻からスイカを出す、とまで表現されることもあるので、とんでもなく痛いのだなぁという印象がありますよね。

ところが、陣痛の始まりに気づかない人もいるそうです。えっ?痛くないの??

陣痛なのか、そうでないのか、判断がわからないこともあります。特に、初産婦さんにとっては初めての経験であり、痛みの自覚の程度はさまざまです。

 

陣痛の始まりがわからない!?

初産婦さんにとっては未知の経験であり、痛みの程度は人によってさまざまです。まれに陣痛の始まりがわからない人もいます。もしくは、前駆陣痛と思って見過ごしていることもあるようです。

前駆陣痛の時間は、個人差があり、数秒で終わることもあれば、断続的に数時間続くこともあるそうです。

分娩に繋がる陣痛は「1時間に6回以上で規則的なおなかの痛み」となりますから、痛みのあるときは、「痛み始め」と「痛み終わり」、また「次の痛み」との間隔を測ります。

「1時間に6回以上で規則的なおなかの痛み(10分間隔)」があったら病院に連絡し、内容を相談します。出産が2度目以上の場合(経産婦さん)は、もう少し早めに(15分間隔になったら)連絡するように言われることもありますので、事前に連絡するタイミングの目安を確認しておきましょう。

陣痛かどうか、自分ではわからなくても、病院で赤ちゃんの心拍数と陣痛の状態を把握できるモニターをつけると、陣痛を図式化して分娩の経過を観察できます。

陣痛かどうかわからないが、不安がある場合も、病院に連絡して相談してください。また、たとえ間隔が不規則でも痛みが強く、妊婦さんの生活に支障をきたす場合も病院に早めに連絡しましょう。

いずれにせよ、妊婦さん1人だけが陣痛について勉強するのではなく、男性もあらかじめ陣痛に関する知識を持っていてくれると、妊婦さんは安心します。また陣痛に関して、妊婦さんと一緒に判断し、わからないことはすぐに病院へ相談するというサポートを夫ができれば信頼はさらに厚くなることでしょう。

 

信頼されているあなたができること

現在は、コロナ禍で立ち会い出産が難しいことも多いかもしれません。でも、出産までにサポートできることはたくさんあります。

①話をいっぱい聞いてあげる

妊婦さんは出産が近づくにつれて、とにかく不安です!しかも、話をいっぱいして聞いてもらいたい、という女性は多いのではないでしょうか。

ですから、普段からそばにいられるときは、ぜひしっかり聞いてあげてください。

スマホやゲームしながら聞くのはNGですよ!それらは必ず置いて、妊婦さんの目を見て聞いてくださいね。

あれやこれや話をする妊婦さんに対しては、「うんうん、そうなんだね」と、傾聴のようなスタンスでお願いします。解決策を求めているわけではなく、ただ聞いて欲しいという場合もたくさんあるでしょうから。

②そばで一緒に乗り越える

妊婦さんがおなかの張りや痛みを感じるとき、ぜひ手を握ってください。初めてだと、とにかく不安なので、一緒にいるだけでも全然違います。そして一緒に乗り越えてください。

また、状況に応じて様々なマッサージがあります。助産師さんなどに聞いてベストなマッサージを探してください。痛みが緩和されることで妊婦さんも安心します。

③妊婦を最優先に

長時間痛みを感じている妊婦さんは、ストレスが溜まっています。さらなるストレスを感じさせることはできるだけ避けてください。

どんなに献身的にサポートしていても、ストレスの溜まった妊婦さんから暴言を吐かれることもあるでしょう。男性側に言い分はあるかもしれませんが、そこはグッとこらえて(もしかしたら一番辛いところかもしれませんね・・・)、寛大な心で受け入れてあげてください。

最後に

ここまで陣痛に関するお話をさせていただきましたが、一番お伝えしたいポイントは・・・つまり、妊婦さんを最大限優先する姿勢が大切ということです。男性にできることは妊婦さんのサポートです。

妊婦さんがして欲しいこと、して欲しくないことなど、妊婦さんの気持ちを考えて行動してください。

夫が妻の陣痛の痛みを代わることはできません。でも、そばでサポートすることはできます。それは妻にとって大きな力となり、夫婦の絆を深めることに繋がります。

さらに強い絆を結んで、素敵な家族を築いていってくださいね!

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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