妊娠後期の頭痛!その原因と対処法は?

とてもつらい症状のひとつ、頭痛。

妊娠中、頭痛が続くと心配になりますよね。

頭痛薬を飲むのも、赤ちゃんへの影響が気になるし、どう対処すれば良いか悩まれているママもいるのではないでしょうか。

妊娠後期における頭痛には、運動不足や、ホルモンバランスの変化、ストレスなど、いくつかの要因が考えられます。あらかじめその要因を知っておけば、予防や対策も取りやすくなるはずです。

そこで、

■妊娠初期・中~後期によくある頭痛

■妊娠中の頭痛はなぜ起こる?3つの原因

■妊娠中の頭痛をやわらげる5つの対処法

■妊娠中に注意すべき頭痛の症状

をご紹介。

妊娠中の頭痛に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

妊娠中によくある頭痛タイプと症状

・妊娠初期は片頭痛、中~後期は緊張性頭痛が多く見られる

妊娠初期によくある「片頭痛」

・こめかみがズキンズキンと痛む

・吐き気

妊娠中~後期によくある「緊張性頭痛」

・後頭部がギューッと締め付けられるような痛み

・肩こりや倦怠感を伴う

妊娠中の頭痛はなぜ起こる?おもな3つの原因

1、貧血

頭痛にはさまざまな原因がありますが、貧血を原因とする頭痛は女性に多くみられます。

特に妊娠中は、赤ちゃんに栄養を送り込むために、母体をめぐる血液の量を増やそうと一時的に血液が薄まったような状態になります。妊娠中に起こる貧血のほとんどが、この鉄欠乏性貧血と言われていて、鉄が不足することによって赤血球の流れが悪くなり、体に十分な酸素が行き渡りにくくなります。

たくさんの酸素が必要となる脳で酸素不足になると、頭痛やめまいなどが症状として現れてきます。妊娠後期になると貧血が進行しやすく、その分、頭痛も起きやすくなってしまうのです。

また、貧血状態であることは、母体はもちろん、おなかの赤ちゃんにも影響が出てしまう恐れもあり、注意が必要です。

赤ちゃんは羊水の中にいるため、子宮中に流れている血液の中の酸素を胎盤やへその緒を通して取り込みながら呼吸しています。つまり、母体が貧血状態に陥り、酸素が不足すると、赤ちゃんも十分な酸素を取り込むことができなくなってしまいます。そのため、重度な貧血の場合は、産婦人科医の適切な判断のもと、鉄剤による治療が必要になる場合もあります。

2、ホルモンバランスの乱れ

妊娠初期から中期にかけての頭痛や肩こりの症状の場合は、ホルモンバランスが関係していることもあります。

女性は妊娠すると女性ホルモンの1つである、黄体ホルモンが大量に分泌され続けるなど、ホルモンのバランスが妊娠前と比べて大きく変化します。

この変化は、自律神経にとても大きな影響を及ぼします。自律神経がうまく機能せず、血管の拡張や収縮が乱れてしまうと、生理前の頭痛と同じような痛みを感じたり、また肩こりや首のこりを生じ、頭痛につながる場合もあります。

3、運動不足やストレス

頭痛の中には「緊張性頭痛」と呼ばれるものもあります。

感じ方は人それぞれですが、後頭部にギューッと締め付けられるような痛みを感じる人が多いようです。

主に、運動不足や睡眠不足、また長時間の悪い姿勢、または精神的なストレスが起因となるといわれています。また、頭痛のほかに、肩や首のこり、めまい、全身の倦怠感などを感じることもあるようです。

妊娠後期になると、外出に慎重になることで運動不足になってしまったり、大きくなった子宮に膀胱が圧迫されることで、排尿回数が増え、夜しっかり眠ることができないということもあります。

また、初めての妊娠であれば、特に出産や育児に対しての不安、それがストレスとなることもあるかもしれません。

妊娠中の頭痛をやわらげる5つの対処法

1.貧血を改善する

妊娠後期になると、赤ちゃんが大きくなることで、鉄分の需要が急激に増えます。

その分貧血状態に陥ってしまい、頭痛に悩む妊婦さんも多くいます。

鉄分の多い食品をなるべく多く摂ることで、貧血になることを防いだり、また貧血になったとしても軽度にとどめることができます。

具体的には鉄分の多いレバー、豚・牛もも肉など肉類全般は、血色素の産生に欠かせない良質なタンパク質も多く含んでいるので、特に妊娠後期には上手に取り入れると良いでしょう。

また、ビタミンCは鉄の吸収をよくすると言われています。ビタミンCがたっぷり含まれる果物や、緑色野菜を合わせたメニューにすると効率的です。

また、重度な鉄欠乏性貧血と診断された場合は、鉄剤による治療が行われることもあります。

2.血行をよくする

妊娠後期に多い緊張型頭痛での痛みの原因は、血管の収縮によって生じる血行不良です。血液の流れを促してあげるために、お風呂に入ったり、適度な運動やマッサージなどをすると、凝りがほぐされ痛みが和らぐことも多いでしょう。

目元や首肩をホットパックなどであたためるのもおすすめです。ただし、片頭痛を併発している場合は、体を動かしたり入浴をすることで、逆に痛みが増してしまうこともあります。症状がつらい場合は、早めに受診すると良いでしょう。

3.ストレスを解消する

緊張型頭痛の誘因となる精神的ストレスを解消していくことも大切です。

運動不足だと思ったら、適度なストレッチやエクササイズを取り入れたり、ストレスを感じたら、リラックスしてお茶を飲んだり、身近な人とお話してみるなど、ちょっとした工夫をするのも良いですね。

症状が起きたら無理をせずに休み、少しでも早く治まるよう、ストレスを減らす工夫をしてみましょう。

不安や悩みがあれば、周囲の人や産婦人科医に相談することも1つの方法です。

4.頭痛に効くツボを押す

ツボ押しマッサージも頭痛の軽減に効果的です。

手の親指と人差し指の付け根の間にある「合谷(ごうこく)」、頭のてっぺん(頭頂部)にある「百絵(ひゃくえ)」、耳の後ろの骨と、後頭部のくぼみの中間にある「風池(ふうち)」と呼ばれるツボなどを、気持ち良いと感じる程度に、親指や手のひらでやさしく押しましょう。蒸しタオルやお灸で温めるのもおすすめですが、くれぐれもやけどには気をつけて行いましょう。

5.医師に頭痛薬を処方してもらう

辛い頭痛が続く場合、ついつい頭痛薬を飲みたくなってしまいますよね。このとき自己判断で市販薬を服用しないようにしましょう。妊娠中でも飲める頭痛薬は産婦人科で処方してもらえるので、一度受診をして相談してみてください。

こんな頭痛には注意!すぐ受診すべき症状とは

頭痛に伴って、目がチカチカする・血圧が高い・気持ちが悪い・嘔吐してしまった、等の症状がある場合には、妊娠高血圧症候群になっている可能性があるので、すぐに受診をしてください。

まとめ

妊娠中はさまざまなマイナートラブルに悩まされますが、頭痛も辛い症状のひとつです。

血行改善・ストレス解消・ツボ押しなどセルフケアをしながら、それでも頭痛がおさまらない場合は、無理せず医師に相談しましょう。

また頭痛は、まれに妊娠高血圧症候群など、危険な症状のサインであることも。

気になる症状があるときは、早めにかかりつけの産婦人科に相談してみてくださいね。

辛い頭痛が少しでも和らぎ、妊婦生活1日1日が健やかなものになることを心からお祈りしています。

参考文献

・「産褥期の概要 」(MSDマニュアル家庭版)

・「病気がみえる vol.10 産科」

チャンスは出産時の一度きり。赤ちゃんの将来の安心に備えるさい帯血保管とは

うまれてくる赤ちゃんのために、赤ちゃんがおなかにいる今しか準備できないことがあるのをご存知ですか?

それが「さい帯血保管」です。

さい帯血とは、赤ちゃんとお母さんを繋いでいるへその緒を流れている血液のことです。この血液には、「幹細胞」と呼ばれる貴重な細胞が多く含まれており、再生医療の分野で注目されています。このさい帯血は、長期にわたって保管することができ、現在は治療法が確立していない病気の治療に役立つ可能性を秘めています。保管したさい帯血が、赤ちゃんやご家族の未来を変えるかもしれません。しかし採取できるのは、出産直後のわずか数分間に限られています。採血と聞くと痛みを伴うイメージがあるかと思いますが、さい帯血の採取は赤ちゃんにもお母さんにも痛みはなく安全に行うことができます。

民間さい帯血バンクなら、赤ちゃん・家族のために保管できる

さい帯血バンクには、「公的バンク」と「民間バンク」の2種類があり、公的バンクでは、さい帯血を第三者の白血病などの治療のために寄付することができます。

一方民間バンクでは、赤ちゃん自身やそのご家族の将来のために保管できます。現在治療法が確立されていない病気に備える保険として利用できるのが、この民間さい帯血バンクです。

ステムセル研究所は、国内シェア約99%を誇る国内最大の民間さい帯血バンクです。

<ステムセル研究所が選ばれる理由>

・1999年の設立以来20年以上の保管・運営実績あり

・民間バンクのパイオニアで累計保管者数は7万名以上

・全国各地の産科施設とのネットワークがある

・高水準の災害対策がされた国内最大級の細胞保管施設を保有

・厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を取得

・2021年6月東京証券取引所に株式を上場

 

詳しい資料やご契約書類のお取り寄せは資料請求フォームをご利用ください。

さい帯血を保管した人の声

■出産の時だけのチャンスだから(愛知県 美祐ちゃん)

「さい帯血を保管しようと決めたのは、妊娠8ケ月の時でした。最初の病院では、民間バンクは確証がないということで断られました。でも、そんな考えであきらめていいのかと思い、他院への転院を決意。3軒目の病院で婦長さんが話を聴いてくださり、先生と相談した結果、無事採取保管となりました。

採取できるチャンスはたった1回だけ。将来、医療技術が進歩した時に後悔しないためにも、採取保管できて本当に良かったと思います。今後、さい帯血が多くの人に理解され、官民問わず必要とする人々が有効に利用できるようなシステムになっていくことを望みます。」

■さい帯血が本当の希望になりました(東京都 M・Y様)

「私の子どもはウィルス性の病気から脳の一部が機能障害となりました。万が一に備えて保管しておいたさい帯血。

治療に効果があると知り、現在は移植治療に向けて準備をしているところです。まさか使うことになるとは思わなかったし、使わない方が良かったのですが、一生に一度きりのさい帯血を保管しておいて良かったと心から思います。」

※ほかの保管者のから声はこちら

 

さい帯血保管は、赤ちゃんへの「愛」のプレゼント。

心も体も出産に向けた準備をしながら、赤ちゃんに会えるまでのもう少しの期間、ぜひ幸せな気持ちで過ごしてくださいね。

▼さい帯血保管について、もっと詳しく

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

出産に備える
大切な情報