妊娠おめでとうございます!赤ちゃんに会える日が待ち遠しいですね。
そして、おなかの中で一緒に過ごせるマタニティライフも満喫したい!ですよね。
それなのに押し寄せる心配事の嵐・・・
出産方法をお悩みの妊娠初期の皆様。費用の心配が頭をよぎりますか?
出産の痛みが心配な皆様。やっぱり無痛分娩は魅力的ですよね。
今回は無痛分娩を予定している妊婦の皆様へ、無痛分娩予定だったのに緊急帝王切開になった私から、予定は未定!な分娩費用について、お話していきたいと思います。
自然分娩は手出し8万円?
自然分娩の費用は入院費を合わせて平均50万円くらいの費用がかかりますよね。
保険適用はなし。
結構な費用ですが、ほとんどの方は出産育児一時金で42万円がもらえるはずです。
そうなると手出しの費用は8万円くらい?と考えますよね。
でも、これって地域差がかなりあるようです。
例えば物価も地価も高い東京では、自然分娩でも60万円以上かかるところが多いのです。随分違うな~と調べてみると、旅行の宿泊施設を選ぶかのような様々なお部屋タイプ!そしてそれによる費用の差!!
個室で、洗面、トイレ、浴室までついて、家族が来たら泊まれる広い部屋にしたら・・・
追加費用がドーン!×宿泊日数!(入院ですが・・・)
80万円以上かかった方もおられます。
セレブな方々は100万円超えのプランも・・・
自然分娩でひとまず紹介されるのは標準プランですから、お部屋タイプをグレードアップしたり、お祝い膳やら何やら、いろいろオプションをつけたりしていると、高額な出産費用になることもあります。
でも、産後は疲弊して息も絶え絶えかもしれない。
ここは奮発して、良い部屋に泊まっておこう!・・・と思っても、空いていない時もあるのですけどね。
とにかく入院する部屋タイプで数万円は異なりますから、追加費用発生を覚悟しておきましょう。
無痛分娩を選んだら追加〇万円!?
私はとにかく出産の痛みが怖かったので、無痛分娩一択でした。
さて、無痛分娩とは費用が高いのか!?
相場は自然分娩プラス10~20万円です。病産院によって体制にも差がありますから、その費用にも大きな差があるようです。
無痛分娩は、麻酔を使って痛みを和らげ、母子ともに負担を少なくする分娩方法です。
自然分娩と違う点といえば、大きくは麻酔を使う点になります。
「硬膜外麻酔」という難しい麻酔を行うため、専門の麻酔科医による処置が一般的です。
この麻酔による費用が10〜20万円かかっているということになりますが、赤ちゃんが産まれてくるタイミングによっては、時間外加算、休日・深夜加算が発生する恐れがあります。
これは自然分娩でもかかる費用ですね。
でも病院によっては、無痛分娩の場合の追加費用が異なる場合があります。参考までに某産婦人科では、時間外加算3万円、休日・深夜加算5万円でした。
頼む!我が子よ!!平日の昼間のうちに産まれてくれ!!!・・・なんて、祈っていても、赤ちゃんは赤ちゃんのタイミングで出てきます。
産み終わるまで読めない追加費用・・・
また、陣痛促進剤を使うケースでは、その費用がかかる場合もあります。
計画無痛分娩で入院する場合なら、あらかじめ費用の中に含まれていると思いますが、陣痛促進剤は実費。
なかなか陣痛が進まない場合は、さらに追加が必要になるケースもあります。初産婦の方は出産までに時間がかかるケースが多いようです。
計画無痛分娩の場合は、あらかじめ入院日を決めて、陣痛促進剤や子宮口を広げる処置などを行うため、通常の無痛分娩よりも費用は高めになりますが、土日や深夜にかかるリスクは減らせるかもしれません。
そして追加費用の可能性は、まだあるのです・・・
それは、鉗子分娩、吸引分娩。ご存じでしょうか?
赤ちゃんがなかなか出てこられず分娩時間が長くなっている場合、吸引や鉗子で引っ張って出すことがあるのです。
特別な処置になりますので、これまた追加費用となります。
実は無痛分娩では、痛みがない分、うまくいきめずに、分娩時間が長くなる傾向にあります。そのため、このような特別な処置が必要になるリスクは高いのです。
大どんでん返しで緊急帝王切開の可能性も!
冒頭でご紹介した通り、私は無痛分娩希望だったのに、出産時に赤ちゃんがへその緒を圧迫してしまい、緊急帝王切開になりました。
ちゃんと健診も受けて、問題なかったはずでしたが、出てこようとすると酸素がいかなくなる状態だったようです。
そんなわけで、いろいろ調べていたのに急に帝王切開!
もちろんその時は気が動転していて、考える余裕はありませんでしたが、「手術って、高そう・・・」と、後になって怯えました。
その費用は、おおよそ70万円。
入院日数も増えましたし、とても大部屋で過ごせる状態じゃなくて、個室に変更してもらいましたし、その他なんやかんやと追加費用の嵐です。
しかし、ふたを開けてみると、手術は医療行為なので健康保険適用だし、民間の医療保険に入っていたので、給付金ももらえて、無痛分娩よりずいぶん安く済んでしまいました。
最後に。費用よりも大切なこと
結局、いろいろ費用のことは心配しましたが「その時」になってみないとわかりません。
生きてさえいれば、お金のことは何とかできるはず!
最初から特別に贅沢する必要はないかもしれませんが、出産は10カ月大事に大事に守ってきた赤ちゃんと初対面できる、とても貴重な時間なのです。
その出産の時間、そしてその後の入院の時間、その時にしか味わえない大切な時間です。
自然分娩にしろ、無痛分娩にしろ、費用については、ほんの少し心構えをしていただき、「悔いの残らない出産」にしていただきたいと思います。
この記事の監修者

坂田陽子
経歴
葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。
日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業
資格
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー