無痛分娩と意気込んでいたにも関わらず、あえなく緊急帝王切開になった体験談

出産に向けての下調べ

出産の痛みの恐怖に苛まれ、なかなか妊娠に踏み込めなかった私ですが、無痛分娩がまだ大きく取り沙汰される前、そしてインターネットでもなかなか無痛分娩の体験談が見つからない中、それでもなんとか無痛分娩で出産ができるという産院をいくつか見つけ、妊娠することを決意しました。

とはいえ、なかなかそう思うように妊娠できることではなく、1人目は5週で自然流産をしてしまいました。その時も事前に調べておいた無痛分娩ができる産院に通いました。

そしてその1年後、再度妊娠することができ、同じ産院に行きました。

ところが、子宮筋腫があり、「普通」の分娩ではなくなるため、その産院でのお産は断られてしまいました。

そして大きい病院を紹介されたのですが、そこは自然分娩派。無痛分娩なんてあり得ない!と堂々と謳っている病院でした。

無痛分娩できなかったら妊娠した意味がない!とまで言い切っていた私は更に目星をつけていた別の病院に行きました。

子宮筋腫があることも伝えましたが、その病院は私を受け入れてくれました。

そしてバースプランでは、しっかり無痛分娩希望ということを伝え出産に臨みました。

いよいよ無痛分娩体験!

39週の健診で妊娠高血圧症候群と診断され、早めに入院して計画無痛分娩という形で出産日が決まりました。入院後、出産日まではいずれ私の体験談がどなたかの役に立つかな、と思いながら自分もブログを書き始めました。

出産予定日当日の早朝、子宮口を広げるバルーンを挿入しました。これが痛いというか不快というか、はたまたその両方というか。何をされるかわからない不安から痛みと不快さが増したのかもしれません。

午前9時にLDRに入り、無痛分娩用の硬膜外麻酔を入れる針を背中に刺す措置をしました。これがなかなか難しいもので、ある程度色々な人のブログなどで体験談を読んで予備知識はあったものの、妊婦の大きいおなかをダンゴムシのように丸めて背中を麻酔科医に見せるというのは至難の業です。

「もっと丸まってください!」と言われても妊娠39週の大きいおなかを抱えて丸まることは難しかったです。ですが、麻酔科医の先生がお上手だったのか、痛みなく硬膜にチューブが挿入されました。痛みはありませんが、「ズシーン」と重たい感じがしました。

これも他の人たちの体験談を読んでいたので、さほど驚くようなことではありませんでした。

このチューブが無事背中に入った後は「準備万端!」という気分で過ごしていましたが、何せ、子宮口が全然開かず、陣痛促進剤を点滴していても全然陣痛が来ませんでした。

意気揚々と過ごしていたら、だんだんいや~な痛みの波が押し寄せてきました。「これが陣痛か?!」と思いましたが、主治医曰く「そんなのはまだ序の口。この状態ではまだまだ麻酔は入れられない」と言い、部屋から出て行ってしまいました。

それでも痛みに人一倍弱い私はだんだん苦痛になって、精神状態があまり良くなくなってきました。主治医もそんな私を見かねて「では少しずつ入れていきましょうか。」と言ってくださり、ようやく私の無痛分娩体験が始まろうとしていました。その時はまだ子宮口は4cmぐらいだったそうです。

ただ麻酔も一定間隔で一定量しか入ってこないため、「効いているの、これ?」「入ってきているの?」と何度も思いました。

そうこうしているうちにもう17時!何の進展もないまま、主治医もそろそろ帰りたいのか?「今日はもう無理ね。また明日出直しましょう」とあっけなく言われ、麻酔薬と陣痛促進剤は外され、チューブは束ねられて背中に貼られました。「え?これを外しちゃって、夜中に陣痛が始まったらどうなるの?」夜中の陣痛開始には麻酔科医がいない場合は無痛分娩ができない規則だったので一気に不安になりました。主治医曰く「今晩中には始まらないわよ」とのことでしたが、出産は何が起こるかわかりません!

とりあえず、睡眠導入剤をもらってその晩は寝ることになりました。

出産となるか?!

そして翌朝、また9時ぐらいにLDRに入り、麻酔薬と陣痛促進剤の点滴がつけられ、私の出産2日目が始まりました。この間、麻酔のため、二日間絶食が続いています。ですが、不思議と空腹感は感じませんでした。

前日に人工破水もしてあったので勝負は今日!といった感じでした。

陣痛促進剤も効かず、私がどんどん疲弊していくのでとりあえずは麻酔をまたお昼ごろから入れてもらっていました。

ですが、お産は一向に進まず、結局2日目の16時半頃、主治医が「経腟分娩にこだわりますか?それとも帝王切開で赤ちゃんを出しますか?」と聞いてきたのでもう体力と精神力の限界にあった私は「全然こだわりません。赤ちゃんを出してください」と懇願し、その30分後には第一子となる息子を帝王切開にて出産しました。

計画通りにいかないのが出産

妊娠前から夢のような無痛分娩を想像し、計画し、事前に入念に調べて妊娠・出産に臨んだにも関わらず、結局は分娩が進まなかったので緊急帝王切開という運びになりました。

ただやはり事前に無痛分娩用に硬膜外に麻酔チューブを挿入していたため、帝王切開への切り替えは早く、また術後の痛みもこのチューブを通して痛み止めが入ってきていたため、無駄ではなかったかなと思っています。

出産は計画通り、思い通りにはいかない、ということを身をもって体験しました。無事に出産できたことで、今では良い思い出として振り返れる私の無痛分娩体験談です。

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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