妊娠初期に気をつけることは?注意すべき行動や食べもの

坂田陽子

記事監修者:坂田陽子

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

妊娠初期はホルモンの影響で体調が大きく変化し、さまざまな症状が現れます。
これは母体が胎児を育てる準備に入るためです。
同時に、妊娠初期はおなかの赤ちゃんにとっても大事な時期。
そこで、
・妊娠初期に起きる主な20の症状
・妊娠初期に気をつけたい行動や食べもの
・妊娠初期で夫に気をつけて欲しいこと
をご紹介します。
妊娠初期は、お母さんの体調も不安定で不安な時期ですよね。
この記事を読むと、初めての妊娠生活も安心して送れるようになりますよ。

妊娠初期に体調変化が起きる理由

女性ホルモンの一つであるプロゲステロン(黄体ホルモン)は排卵直後から卵巣でつくられます。
受精卵が着床しやすいよう、子宮内膜の環境を整え、体温を上げる作用があり、妊娠を助けるホルモンといわれることも。
受精卵が着床せず、妊娠が成立しなかったときには、排卵後しばらくしてプロゲステロンの分泌量は減少しますが、着床して妊娠が成立するとプロゲステロンの分泌は増加します。
このホルモンにより、妊娠初期は体調が変化しやすくなります。

【要チェック】妊娠初期に起きる主な20の症状

妊娠初期の変化として、下記のようなものが挙げられます。
・生理が始まらない
・胃のむかつきや吐き気(つわり)
・微熱、熱っぽさ
・体のだるさ、倦怠感
・強い眠気
・頭痛
・めまいや立ちくらみ
・下痢や便秘
・食欲の変化(食欲旺盛、食欲不振)
・下腹部痛、おなかの張り
・腰痛
・おりものの変化
・少量の出血
・頻尿
・胸の張り
・むくみ
・肌トラブル
・嗅覚過敏
・イライラ
・情緒不安定

これらの変化は妊婦さんにとってはつらく苦しいものですが、急激なホルモンの変化によるもので、一時的な症状であるケースが大半です。
安定期に入ると、症状が落ち着いてくることもあります。

妊娠初期の日常生活で気をつけること5つ

妊娠初期の日常生活で気をつけたいことは、以下の5点です。
・風邪や感染症
・市販薬の服用
・葉酸の不足
・身体への負担
・周囲の助けを借りる

1:風邪や感染症

妊娠すると免疫が下がります。
感染症にかかると自身につらい症状が表れるだけでなく、おなかの赤ちゃんに影響することもあるため、注意して過ごしましょう。
マスク着用、手洗いうがいなどは効果的な対策です。
秋〜冬であればインフルエンザの予防接種も受けておきましょう。妊娠中でも接種は可能です。

2:市販薬の服用

妊娠初期に服用することで、胎児に影響を与えてしまう薬もあります。
市販の薬は独断で服用してはいけません。
妊娠前から継続的に飲んでいる薬があれば、妊娠がわかった時点で必ず主治医に相談しましょう。
薬を飲みたいほどの不調があるときは、妊娠中でも服用できる薬を処方してもらえることもあります。

3:葉酸の不足

葉酸は、ビタミンB群の1つです。
妊娠初期の葉酸の十分な摂取が、胎児神経管閉鎖障害(二分脊椎、無脳症など)予防に効果があるとされています。
神経管閉鎖障害の発症リスクを低下させるためには「0.4mg/日」の葉酸を摂取することが重要です。
葉酸は「緑黄色野菜」「果物」などに多く含まれていますが、こうした野菜などから摂取できる葉酸の量は限られているため、サプリメント(栄養補助食品)で補うようにしましょう。

4:体に負担がかかる運動や行動

妊娠初期は体調が安定していないため、激しい運動は禁物です。
医師に相談しながら、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を気分転換程度に行いましょう。
運動以外にも、
・重いものを持ち上げない
・おなかを圧迫しない
・過労を避ける
・体を冷やさない
など、妊娠初期は体に負担がかかる行動は避けるのが無難です。
体調によっては安静が必要なケースもあるため、医師から指導は守りましょう。

5:周囲の助けを借りる

妊娠初期は、胎児や自身のためにも身体へ負担をかけないことが大切です。
とはいえ、
・2人目や3人目を妊娠中
・看護師、保育士、介護職、サービス業などに就いている
といった場合は、どうしても子供の抱っこや腰に負担がかかる作業、立ち仕事などが多くなりますよね。
上の子の抱っこはなるべくパートナーにお願いしたり、職場に相談したりして、母体への負担が少ない仕事に変えてもらうなど、おなかの赤ちゃんと自分の体を守る行動を心がけましょう。
子育ては1人でするものではありません。
周りに負担をかけるお願いというのはしにくいものですが、遠慮しすぎず、周囲の助けをうまく借りながらおなかの赤ちゃんを育てていきましょう。
妊娠初期は眠気が強くなりやすく、注意散漫にもなりやすいので、車や自転車の運転も注意してくださいね。

妊娠初期に食べもので気をつけること

妊娠中は、母親が食べたものが胎児の栄養となります。
そのため妊娠中は、栄養のある食べものを摂るのが大切です。
ここでは、妊娠初期に「摂りたい食べもの」「控える食べもの」を紹介します。

摂りたい食べもの

妊娠初期で積極的に食べたほうがよいものには、以下5種類のようものがあります。
・良質のたんぱく質が豊富な大豆食品
・鉄分を多く含む海藻類
・カルシウム豊富な乳製品
・食物繊維の多いきのこ類
・葉酸を多く含む緑黄色野菜
妊娠中に摂りたい上記の食べものですが、つわりで胃の不快感や吐き気を伴うときは、栄養バランスはあまり気にせず、食べたいときに食べられるものを摂りましょう。
この時期の胎児は、まだ小さく、母体からの栄養が不足するということはあまりありません。
ただし、つわりで嘔吐が頻回な場合は脱水症状を防ぐために水分だけはこまめに摂るよう心がけましょう。

さらに詳しく妊娠中の食事について知りたい人は、下記も参考にしてくださいね。

妊娠初期にお勧めの食べ物と避けたい食べ物

控えたい食べもの

妊娠すると抵抗力が弱まるため、感染症や食中毒にかかりやすくなります。
感染症や食中毒を防ぐためにも、なるべく「生もの」の飲食は避けたほうがよいでしょう。
とくに「生肉」にはトキソプラズマという寄生虫が含まれていることがあるため、注意が必要です。
妊娠中にトキソプラズマにかかると、水頭症や視力障害、精神・運動機能障害など、胎児にさまざまな影響が出るリスクがあります。
ほかにも
・刺身や貝類
・殺菌されていない乳製品(ナチュラルチーズ)
・生卵
などサルモネラ菌発生の可能性があるもの、
「生肉」や「生ハム」など、リステリア食中毒やトキソプラズマに感染しやすいものも避けるようにしましょう。
また、水銀が多く含まれる魚にも注意が必要です。
水銀は胎児の先天性異常を引き起こす可能性があるといわれています。
以下の魚類には、水銀が多く含まれているため、摂り過ぎには注意が必要です。
・キンメダイ
・メカジキ
・マグロ

妊娠初期に嗜好品で気をつけるもの

妊娠初期は、嗜好品にも気をつけるべきです。
たとえば以下のようなものがあげられます。
・喫煙
・飲酒
・カフェイン

1:喫煙

喫煙をしている人は、妊娠に気づいたら、すぐに禁煙したほうがよいでしょう。
タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる作用があり、胎児へ酸素や栄養が届きにくくさせます。
またニコチンは、胎盤を通過して赤ちゃんにも影響を及ぼします。
喫煙する妊婦さんは「流産・早産」を起こしやすく、低出生体重児の出生リスクが高くなることも。
受動喫煙でも、胎児の発育を阻害する可能性があります。
家族に喫煙者がいる場合、禁煙してもらうか、目の前では吸わないように配慮してもらいましょう。
受動喫煙しないよう、タバコを吸っている人や喫煙所には近づかないようにするのも大切です。

2:飲酒

妊婦さんがお酒を飲むと、母体の血液中とほぼ同じ濃度のアルコールが胎盤を通して胎児へ送られることになります。
妊娠中に飲酒を続けると「胎児性アルコール症候群」の胎児が生まれる可能性があります。
胎児性アルコール症候群を発症すると、低体重・低身長といった発達の遅れや、ADHDやうつ病、学習障害などの精神疾患が起こる可能性が高まります。
妊娠に気づいたらすぐに禁酒しましょう。

3:カフェイン

妊娠中にカフェインを摂取すると、自然流産のリスクや胎児の発育を妨げるリスクを高める可能性があります。
1日のカフェイン摂取量が「200~300mg」を超えると、自然流産する確率が上がるという研究報告もあるのです。
コーヒーを飲むなら「2~3杯/日」までにしておきましょう。
カフェインはコーヒーだけでなく、
・チョコレート

・紅茶
・コーラ
・栄養ドリンク
などにも含まれています。
妊娠中はノンカフェインの飲みものを選ぶと安心です。

妊娠初期に夫に気をつけてもらいたいこと

妊娠中は、旦那さんの協力が不可欠。これまでは夫のためにしてあげられていたことも、妊娠中はお願いすることが多くなるのは自然なこと。
子育てに積極的なイクメンになってもらうためにも、いまから「お父さん」としての自覚をもってもらうことが大切です。

夫と協力して妊娠生活を乗り越えるために、以下のようなことを伝えておきましょう。
・つわりが辛いときは、食事の準備や片付けをしてもらう
・禁煙してもらう
・日常生活や買い物の際、重いものを持ってもらう
・お風呂掃除など、体に負担のかかる家事をしてもらう
・気持ちが不安定になりがちなことを伝えておく
・万が一の入院時に備え、家のどこに何があるか把握しておいてもらう
妊娠初期の母体の変化や、つらい症状をきちんと説明したうえで、やってもらうと助かることをお願いしておきましょう。

まとめ

妊娠初期はホルモンの影響で体にさまざまな変化が起きます。感染症や身体への負担に気をつけながら無理なく過ごしましょう。
今回ご紹介した「摂りたい食べもの」「控える食べもの」「嗜好品で気をつけるもの」を参考に健康的な妊娠生活を送るように心がけましょう。周囲の協力が必要な場合もありますので、妊娠中の過ごし方について家族で話し合ってみてください。

チャンスは出産時の一度きり。赤ちゃんの将来の安心に備えるさい帯血保管とは

うまれてくる赤ちゃんのために、おなかに赤ちゃんがいる今しか準備できないことがあるのをご存知ですか?
それが「さい帯血保管」です。
さい帯血とは、赤ちゃんとお母さんを繋いでいるへその緒を流れている血液のことです。この血液には、「幹細胞」と呼ばれる貴重な細胞が多く含まれており、再生医療の分野で注目されています。
このさい帯血は、長期にわたって保管することができ、現在は治療法が確立していない病気の治療に役立つ可能性を秘めています。保管したさい帯血が、赤ちゃんやご家族の未来を変えるかもしれません。
しかし採取できるのは、出産直後のわずか数分間に限られています。採血と聞くと痛みを伴うイメージがあるかと思いますが、さい帯血の採取は赤ちゃんにもお母さんにも痛みはなく安全に行うことができます。

民間さい帯血バンクなら、赤ちゃん・家族のために保管できる

さい帯血バンクには、「公的バンク」と「民間バンク」の2種類があり、公的バンクでは、さい帯血を第三者の白血病などの治療のために寄付することができます。
一方民間バンクでは、赤ちゃん自身やそのご家族の将来のために保管できます。現在治療法が確立されていない病気に備える保険として利用できるのが、この民間さい帯血バンクです。
ステムセル研究所は、国内シェア約99%を誇る国内最大の民間さい帯血バンクです。

ステムセル研究所が選ばれる理由

・1999年の設立以来20年以上の保管・運営実績あり
・民間バンクのパイオニアで累計保管者数は7万名以上
・全国各地の産科施設とのネットワークがある
・高水準の災害対策がされた国内最大級の細胞保管施設を保有
・厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を取得
・2021年6月東京証券取引所に株式を上場

詳しい資料やご契約書類のお取り寄せは資料請求フォームをご利用ください。

さい帯血を保管した人の声

■出産の時だけのチャンスだから(愛知県 美祐ちゃん)

 

■さい帯血が本当の希望になりました(東京都 M・Y様)

※ほかの保管者のからの声はこちら

さい帯血保管は、赤ちゃんへの「愛」のプレゼント。
赤ちゃんに会えるまでのもう少しの期間、ぜひ少しでも快適に、幸せな気持ちで過ごしてくださいね。

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

出産に備える
大切な情報