赤ちゃんをお迎えするにあたり、準備しないといけないことがたくさんありますよね。そんな出産準備、実は妻だけではなく、夫にしかできない準備もあるのをご存知でしょうか。
子育ては「ママが主体でするもの」ではなく、「夫婦や社会全体で協力してするもの」です。そのため、出産前からの夫の協力はとても大切です。
出産準備の段階から夫に積極的にかかわってもらうことで、「夫が子育てに非協力的」
「夫が産後の生活に無関心」
といった不満がたまる、いわゆる産後クライシスも回避できる可能性が高まります。
そこで今回は、
■夫ができる出産準備6つ
■出産準備に特におすすめ!夫婦で参加する母親学級
についてご紹介していきます。
夫にできる出産準備6つ
1.ベビーベッドやベビー家具を組み立てる
ベビーベッドやベビー家具の組み立ては、妊婦さんには大きな負担となります。つわりなどで体調が不安定であったり、おなかも大きくなってきて、妊娠前のように動くことが難しくなります。力がいる作業や重いものを持つような作業は、夫が積極的に行いましょう。
2.洗濯、掃除、買い物、食事作りなど、簡単な家事は一通りこなせるようにしておく
出産準備として、一通りの家事を夫ができるようにしておくとお互いに安心です。妊娠すると体調不良で思うようにからだが動かせなくなったり、切迫早産等で妻が長期入院となることもあります。また産後は体の回復に数か月かかると言われているため、夫が中心となって家事を行いましょう。
3.いつでも連絡がとれるようにしておく
妊娠中は、急な出血や腹痛、破水などが起こる場合があります。また出産は必ずしも「出産予定日」前後になるとは限らず、予定日よりかなり早い時期に陣痛が来ることもあります。そのため、緊急時に備えていつでも連絡が取れるようにしておきましょう。
4.産院までのルートや移動手段を確認しておく
もしもの時や陣痛がきて入院する時に備えて、産院までの移動手段やルートも事前に確認しておく安心です。陣痛タクシーを利用予定の方はあらかじめ手配をしておきましょう。また、特に上のお子さんがいる場合には、「平日の日中に入院することになったら誰が保育園へお迎えに行く?」など、日時に合わせて細かくシミレーションしておくことをおすすめします。
5.出産前後に必要な手続きについて確認しておく
出産後は出生届の提出や、赤ちゃんの保険証や児童手当の申請など、様々な行政手続きが必要となります。会社へ提出する書類等もあるため、事前に必要な手続きについてまとめておきましょう。
6.「母親学級」に参加して、妻の体の変化や赤ちゃんのお世話について知識を得ておく
産院や自治体が開催する「母親学級」や「両親学級」へは、ぜひ参加しておきましょう。妊娠・出産における妻の体の変化や、お産の流れ、また赤ちゃんのお世話の方法等について学ぶことができます。基本的な知識を一通り教えてもらえるので、初めてのお子さんをお迎えする時には特に、受講しておきましょう。
夫の出産準備は「母親学級」に参加することから始まる!
妊娠中期に入る妊娠16週ころから、産婦人科や保健所、母子健康センターなどで開かれる母親学級。呼び方はさまざまで、マタニティクラスやマザーズクラスなどとも呼ばれます。
母親学級の対象は主に妊婦さんですが、旦那さんの参加をOKとしている場合もあります。妊娠中の体の変化やお産の進み方、赤ちゃんのケアについてなど、パパママどちらも知っておくべき内容が含まれる場合は「パパの参加も可能です」と案内があるはず。そんな時には、ぜひ旦那さんにも積極的に参加してもらうことをお勧めします!
「妊婦さんがいっぱいいるんでしょ?男が紛れていたら変じゃない?」と心配する旦那さんもいることでしょう。そこは、主催者側もしっかりと配慮していますからご安心を。特に「妊婦さんのみ」などと対象者を示されていない限りは夫婦で参加できる可能性がありますので、対象者を確認してみましょう。
母親学級はどうして夫婦での参加が良いの?
夫婦での参加をお勧めする理由。それはズバリ、妊娠、出産、育児について、旦那さんも知識を持っていた方が妊婦さんをサポートできるからです。
妊娠がわかってからの生活は、出産がゴールではありません。その先には育児が待っています。妊娠期間に母親学級などで学んでおくことで、妊娠中のサポートが出来るようになり、妊娠中のサポートが出来たことで、出産時や産後のサポートも自然とできるという流れが出来ます。つまり、旦那さんを「育児に巻き込むビッグチャンス」ですから、ぜひ夫婦で参加することをお勧めします。
母親学級ではどんなことを学ぶの?
①妊娠中の体の変化
妊婦さんの体は、猛烈なスピードで変化しています。それに伴ってマイナートラブルが起きたり、場合によっては安静を指示されたり、入院の措置が取られることも。そんな時に必要となるのが、家族の理解とサポートです。そのため、妊娠中の体の変化や心配な症状については旦那さんも知っておいた方が良いでしょう。
また、妊婦さんの疑似体験ができる母親学級もあります。おなかが大きくなった妊婦さんの動きづらさや不便さを体験することで、家事や育児を積極的にサポートする意識が芽生えた!との声も。
②出産の進み方
初めての出産の場合、旦那さんに「お産の流れ」を想像してもらってみてください。苦しんでいる陣痛中の場面や赤ちゃんが取り出されて感動のご対面・・・といった場面は、何となく思い浮かぶのではないでしょうか。しかし、実際にどういった形でお産が始まり、進んでいくのかについては、詳しく知らない方がほとんどだと思います。
お産の始まり方はさまざまで、ちょっとした腰痛から始まる人もいれば、急に破水する人も。そして、そこから出産までかかる時間もバラバラ。どんな始まりでどれだけ時間がかかっても、出産時には旦那さんのサポートが必要です。立ち会い出産の場合は実際に飲み物を渡したり腰をさすったりと、出来ることはたくさんあります。立ち会い出産をしない場合でも、近くにいて応援しながら待ってくれているだけで心強いものです。
また、妊婦さんの5人に1人が帝王切開で出産をしています。その半数以上は、経腟分娩を予定していたものの、帝王切開に切り替える緊急帝王切開です。そうなった妊婦さんは驚きや不安を覚えるかもしれませんが、そこで頼りになるのが旦那さんです。一緒に赤ちゃん誕生の瞬間を迎えられることは、何よりの支えや励みになるでしょう。
どういう経過を辿って出産に至るのかは、サポートをする旦那さんも知っておいた方が良い知識です。さまざまなパターンを知った上で、一緒にシミュレーションをしておけると安心ですね。
③赤ちゃんのお世話
生まれたばかりの赤ちゃんは、首も腰も座っておらず、フニャフニャしています。あまりに柔らかく繊細で、産着を着た状態で抱っこすることさえもドキドキするものです。
母親学級では、抱っこの仕方やおむつ替えなども学ぶことが出来ます。その中でも特に「これは教えてもらって良かった!」との声が多いのは、沐浴です。
沐浴とは、大人とは別にベビーバス等のお風呂で赤ちゃんの体を洗ってあげることです。フニャフニャな赤ちゃんを洗ってあげるにはコツが必要。ママは産後の入院中に実際の沐浴を行いながら指導を受けられますが、パパにはその機会がありません。実際に赤ちゃんが家にやってきて、ぶっつけ本番で臨むことになります。
沐浴指導のある母親学級では、助産師さんなどが人形を用いて手順やコツを教えてくれます。実際の動きを見たり、人形を配られて動きを試しながらレクチャーしてもらえる場合もあります。旦那さんにとって母親学級は、ぶっつけ本番になる前に沐浴指導を受けられる貴重なチャンスといえるでしょう。
旦那さんを育児に「巻き込んで」!
世の中には、育児に対して初めから協力的な男性もいれば、少し抵抗がある男性もいます。でも、よほどの意思をもって「俺は育児をしない!」といっている昭和の頑固オヤジでもない限り、育児の要領がわかれば出来るはずです。
かくいう私の夫も、初めはフニャフニャな我が子のお世話に「おっかなびっくり」といった感じでした。しかし、私が「腰が痛いから代わってちょうだい」「手が離せないからおむつ替えてちょうだい」と何かにつけて頼りにしていくうちに、あっという間に慣れ、抵抗なくお世話が出来るようになりました。
思い返せば、妊娠や出産には全くといって良いほど興味がなく無知だった私の夫。母親学級で話を聞き、出産の映像を見たり、妊婦疑似体験をする度に、妊娠中の私に対するサポートが手厚くなっていきました。そのペースのまま、子供が生まれて、育児が始まったので、私のサポートから子供のお世話に自然とシフトチェンジしていったように感じました。
私の場合、産婦人科の方針で母親学級に夫が参加しなければならなかったのですが、それが夫を巻き込むきっかけになりました。意図したものではありませんでしたが、これはその後の育児においても、とても役に立つ方法(?)で、今も何かにつけて問題を共有して巻き込み続けています(面倒がられているかもしれませんが・・・)。その結果、妊娠中だけではなく育児も家事も協力し合える関係になったように思います。
まとめ
「夫にできる出産準備」を6つご紹介しました。
どうしても体の変化や出産といった体験ができない男性は、子供が生まれても女性ほど実感が湧かず、生活がガラリと変わることについていけない場合が多いもの。
旦那さんに悪気はなくても、出産・育児に必死になっている妻側から見れば「非協力的!無関心!」に見えてしまうこともあります。
中でも夫の出産準備としておすすめの母親学級は、必要な知識を得られるだけではありません。旦那さんを育児に巻き込んでいくビッグチャンスです。
もしも、夫婦で参加の機会を逃してしまっても、産婦人科のほかに自治体やベビー用品メーカー主催のものなど、さまざまな場所で母親学級が開催されています。最近はオンラインでも行われていますので、ぜひお気軽に夫婦で参加してみてくださいね。
チャンスは出産時の一度きり。赤ちゃんの将来の安心に備えるさい帯血保管とは
うまれてくる赤ちゃんのために、おなかに赤ちゃんがいる今しか準備できないことがあるのをご存知ですか?
それが「さい帯血保管」です。
さい帯血とは、赤ちゃんとお母さんを繋いでいるへその緒を流れている血液のことです。この血液には、「幹細胞」と呼ばれる貴重な細胞が多く含まれており、再生医療の分野で注目されています。
このさい帯血は、長期にわたって保管することができ、現在は治療法が確立していない病気の治療に役立つ可能性を秘めています。保管したさい帯血が、赤ちゃんやご家族の未来を変えるかもしれません。
しかし採取できるのは、出産直後のわずか数分間に限られています。採血と聞くと痛みを伴うイメージがあるかと思いますが、さい帯血の採取は赤ちゃんにもお母さんにも痛みはなく安全に行うことができます。
民間さい帯血バンクなら、赤ちゃん・家族のために保管できる
さい帯血バンクには、「公的バンク」と「民間バンク」の2種類があり、公的バンクでは、さい帯血を第三者の白血病などの治療のために寄付することができます。
一方民間バンクでは、赤ちゃん自身やそのご家族の将来のために保管できます。現在治療法が確立されていない病気に備える保険として利用できるのが、この民間さい帯血バンクです。
ステムセル研究所は、国内シェア約99%を誇る国内最大の民間さい帯血バンクです。
ステムセル研究所が選ばれる理由
・1999年の設立以来20年以上の保管・運営実績あり
・民間バンクのパイオニアで累計保管者数は7万名以上
・全国各地の産科施設とのネットワークがある
・高水準の災害対策がされた国内最大級の細胞保管施設を保有
・厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を取得
・2021年6月東京証券取引所に株式を上場
詳しい資料やご契約書類のお取り寄せは資料請求フォームをご利用ください。
さい帯血を保管した人の声
※ほかの保管者のから声はこちら
さい帯血保管は、赤ちゃんへの「愛」のプレゼント。
赤ちゃんに会えるまでのもう少しの期間、ぜひ少しでも快適に、幸せな気持ちで過ごしてくださいね。
▼さい帯血保管について、もっと詳しく
この記事の監修者

坂田陽子
経歴
葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。
日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業
資格
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー