「いよいよ出産!分娩の種類とシミュレーション」

出産間近のお母さんへ。

約10カ月のマタニティライフを終えると、いよいよ心待ちにしていた出産です。妊娠後期になると、赤ちゃんに早く会いたい気持ちでいっぱいではあるものの、分娩時の不安が大きくなる人も多いかと思います。

ここでは、分娩の種類やかかる時間、分娩の流れなど、分娩についての知識をいくつかにまとめて紹介します。

分娩や出産後のイメージを具体的に思い描くことは、未知の不安や恐怖心に対する、心の準備を早くから可能にします。

万全の準備をして、理想の出産に臨むことができるよう、分娩時の流れをイメージしておくと安心ですね。

分娩とは、赤ちゃんが母体から完全に娩出されて妊娠を終了することをいいます。

出産予定日が近づくと、おしるしと呼ばれるおりものが出たり、陣痛が来たりと赤ちゃんが産まれる兆候が表れます。陣痛が来たら、まずは病院に連絡し、指示を仰ぎましょう。

分娩全体に要する時間は、平均すると初産で約14時間、経産で約8時間といわれています。しかしながら、これはあくまでも平均値。あっという間に生まれたという人も、何日もかかったという人もいて、お産はまさに十人十色です。

それでは最初に、分娩にはいくつかの種類がありますので、今回は、4つに分けて、それをご紹介したいと思います。

1、赤ちゃんの出てくる場所による分娩の種類

・経膣分娩

産道を通って赤ちゃんが出てくる分娩方法です。痛みを伴い、体力が必要となるため、妊娠の経過や持病によっては、医師の判断で帝王切開となることもあります

・帝王切開

手術でおなかを切開して、子宮から赤ちゃんを直接取り出す方法です。

希望で行われることはほとんどなく、経膣分娩では、母体や赤ちゃんに危険が及ぶと判断された場合に行われます。

妊婦検診の段階で決定し、計画的に行われる予定帝王切開と、妊娠中や分娩時の緊急事態に行われる緊急帝王切開の2種類があります。

2、姿勢の違いによる分娩の種類

・普通分娩

病院や産院などの分娩室で、一般的な分娩台に寝た状態でする出産です。

・座位分娩

特別な分娩台を使用し、座った状態で出産する方法です。自然に力が入りやすく、赤ちゃんが産道を通りやすいスタイルといわれています。

・フリースタイル分娩

ママ自身が痛みや負担が少ないと感じる姿勢で産む方法です。 四つん這いや、立て膝をしてパパの首に掴まるなど、いきみやすい方法を自由に取ることができます。助産院や自宅出産では多く取り入れられます

・水中分娩

小さなプールのような場所でする出産方法です。30度ほどの温水を使用し、陣痛の痛みを和らげる効果があります。水中出産の可能な産院でのみ対応しています。

3、場所の違いによる分娩の種類

・自宅出産

自宅に助産師が来て、家族に囲まれながらリラックスして挑める出産方法です。妊娠の経過に問題がない場合のみ可能で、助産師と提携する医療機関などとの入念な準備が必要となります。

・LDR出産

まだ一般的ではないですが、陣痛(Labor)、分娩(Delivery)、分娩後の回復(Recovery)の流れを1つの部屋で行う方法です。陣痛室から分娩室への移動などをせずにすむため、ママに負担の少ないスタイルといえるでしょう

4、その他の分娩

・無痛・和痛分娩

欧米では一般的な、陣痛を緩和するための麻酔を使用した分娩方法です。心臓疾患のある方や、痛みに強い恐怖心を持つ方に効果的な方法です。体質や既往症に配慮が必要なため、医師との相談が必要となります。

・誘発分娩

出産予定日を大幅に過ぎた場合などに、医師の判断で行われる方法です。陣痛がなかったり弱かったりして、母体と赤ちゃんに危険があると判断された場合などに取られます。

希望の分娩方法は、病院や産院の分娩予約時に、自宅出産の場合は助産師さんの手配などをする際に選択しましょう。

ただし、病院や助産師によっては対応できないものもあるため、あらかじめ確認することが大切です。

また、母体や赤ちゃんにリスクが伴うと判断された場合も、希望通りの分娩ができるとは限りません。

次に、分娩までの流れをご紹介します。

来たかな?入院のサイン

・陣痛

最初は生理痛のような下腹が痛くなった感じで、あれ?もしかして?と思うくらい弱く、徐々に強くなってきます。陣痛が10分間隔になってきた時、または1時間に6回以上陣痛が来た時、いよいよ本格的なスタートとなります。 第2子以上の人は、陣痛~子宮口が全開大になるまでが早い場合が多いので、早めに連絡してください。

・前期破水

おしっこを漏らしたように水が出ます。通常は子宮口が全開大になってから破水しますが、陣痛前にも起きることがあります。この場合は、すぐに病院に連絡し、指示を受けてください。雑菌が入る可能性がありますので、お風呂やシャワーには入らないでください。大きめの生理用パッドを当てて、落ち着いて電話をし、入院の準備をしてください。

・おしるし

個人差があり、来る人と来ない人がいます。おりものに血の混ざったような感じですが、生理の時のような出血の場合もあります。その後、陣痛になります。10分間隔の規則的な陣痛が来たら連絡しましょう。

あれ?よく分からない。という時や、陣痛がなかなか規則的にはならないけど、何となく不安。出血かおしるしか分からない。破水か尿漏れか、おしるしなのかが分からない。このように、よく分からないという時は迷わず病院に連絡しましょう。

まとめ

心待ちにしていた出産は、もうすぐです。頑張りすぎてストレスが溜まらないよう、残りの妊娠期間は自分に合ったリフレッシュ法を見つけてリラックスする時間も大切です。おなかの赤ちゃんの気持ちや、一緒に過ごした時間を考えながら、リラックスして乗り切りましょう。

良い出産をお迎えできるよう、スタッフ一同心より願っております。

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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