現在の保管者数(3/18現在)
46,958
これまでの採取実績病院数
1,940施設

はてなマークドクターの声

東京都立多摩総合医療センター
血液内科幸道 秀樹 先生

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臍帯血幹細胞を用いた医療は、当初は白血病などの難治性血液疾患の移植治療として発展し、現在では骨髄移植と並ぶ毎年1000件を超える状況となっております。移植治療が開始されてから20年以上を経過し、今やその有用性と安全性については立証されております。

2005年頃より米国デューク大学を中心として、自己臍帯血による小児の中枢神経系疾患治療への有用性が報告され始めました。2014年には、デューク大学コッテン医師によりHIE(低酸素性虚血性脳症)の臨床試験結果が報告され(J. Pediatrics 2014)、臍帯血幹細胞による再生医療に対する注目が更に高まりました。

また、毎年サンフランシスコで開催される「International Cord Blood Symposium」では、毎年活発な論議が展開されております。当初は血液疾患に対する内容が中心でありましたが、近年は血液疾患以外の中枢神経系疾患(低酸素性虚血性脳症、脳性麻痺、難聴、外傷性脳損傷、脊髄損傷等)、自己免疫疾患、ASD(自閉症、広汎性発達障害)など巾広い臨床試験が欧米・アジア各国において実施され報告されております。

このような環境の中で、臍帯血幹細胞による再生医療・細胞治療が注目され始めましたのは、臍帯血が医療資源として最も身近にあり、医療経済的に見ても臨床応用の最も近道であるからです。

埼玉医科大学総合医療センター

周産期母子医療センター
副センター長

産婦人科 教授

関 博之 先生

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以前は造血幹細胞は骨髄にしかないと考えられていましたが、1980年代に造血幹細胞が末梢血中にも存在することが明らかとなりました。しかし、末梢血中の造血幹細胞数は極めて少なく、実際の移植に利用することは困難でありました。その後、Granulocyte Colony-Stimulating FactorG-CSF)が開発され、これを投与することにより末梢血中から多数の造血幹細胞を得ることが可能となり、1990年代から末梢血幹細胞移植(Peripheral Blood Stem Cell TransfusionPBSCT)が行われるようになりました。さらに同時期、臍帯血中に多数の造血幹細胞が含まれていることが明らかとなり、臍帯血移植も行われるようになりました。

臍帯血移植は、骨髄移植やPBSCTと比べると大人への移植には十分な細胞数を得にくいこと、その結果生着が遅れたり、うまく生着しないことがあるという短所がある一方、幹細胞がより未熟であるためHLAが一致しない場合でも移植が可能でドナー候補が広がるという大きな長所があります。

臍帯血移植は白血病を中心とした悪性腫瘍の治療に広く用いられていることは周知の事実であるが、それ以外の疾患にも用いられるようになってきました。心筋梗塞、低酸素性虚血性脳症、アルツハイマー型認知症、自閉症に有効との報告が散見されています。そのメカニズムの詳細は不明であるが、上述した報告は、臍帯血中の造血幹細胞が心筋細胞や神経細胞の障害の低減効果を有する可能性を示唆しています。さらに、臍帯のWharton jellyに含まれる間葉系幹細胞が臍帯血幹細胞と同様に神経細胞の障害の低減に有用との報告もあります。上述した間葉系幹細胞も含む臍帯血幹細胞移植が、ある種の脳性麻痺や認知症に効果があるということになれば、少子高齢化社会に与える恩恵は計り知れないものがあり、今後の研究の更なる発展が期待されています。

医療法人愛育会 愛育病院

理事長 院長

岡田 恭芳 先生

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臍帯血に含まれる幹細胞は、白血病などの血液疾患の治療に役立つだけではなく、再生医療の切り札になる可能性があります。再生医療には、自分自身の幹細胞しか利用することができません。iPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究がさかんに行われているのは、その幹細胞がなかなか手に入らないからです。臍帯血は赤ちゃん自身の幹細胞を豊富に含んでおり、適切な処理をすれば半永久的に保存できます。当院では、安全な方法でできるだけ多くの臍帯血を採取するようにしています。

東峯婦人クリニック

院長

松峯 寿美 先生

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さい帯は子宮の中で胎盤と胎児を繋ぎ、育ててくれる命の綱です。このさい帯の中にあるさい帯血は、血液の元になる幹細胞が豊富に含まれ、可能性を大いに秘めた貴重なものです。現在、様々な病気に対するさい帯血を用いた治療の研究が進んでいます。採取においても赤ちゃんやお母さんに身体的なリスクはありません。一生に一度、出産の時にしか採取できないさい帯血の保管を今この機会にぜひ検討してみてください。