私の陣痛体験記 後陣痛が怖い!!

陣痛と聞いてどんなイメージを持ちますか?痛い、辛い、怖いそんなネガティブなイメージでしょうか?陣痛とは出産の際に繰り返される子宮の収縮のことで、それに伴いおなかの張りや痛みが発生します。陣痛には大きく分けて3種類あります。出産に向けた体の準備のために起こる不規則な子宮収縮=前駆陣痛、赤ちゃんを産み出すため約10分間毎に起こる定期的な子宮収縮=分娩陣痛(本陣痛)、出産後大きくなった子宮を元に戻すために起こる子宮収縮=後陣痛です。

帝王切開の予定が急に始まった陣痛との闘い

 私は3人の子供がいますが、3人とも帝王切開で出産したため、実は前駆陣痛も本陣痛もほとんど経験していません。陣痛を出産前に経験したのは長男の時だけでした。長男はおなかの中にいる時に病気が見つかっており病巣を傷つけないために新生児科の医師の立会いの下、帝王切開で出産することが決まっていました。
しかし、予定帝王切開の1週間前に破水してしまい、思いがけず陣痛を味わうはめになってしまったのです。前日に手術前最後の検診を受け、あとは出産を待つばかりと安心していた矢先の事でした。未明にトイレに起きるとおなかの中で赤ちゃんがやけに激しく動くのです。すると次の瞬間、パチンッと何かがはじける音とともに温かいものが流れてくるのを感じました。すぐに病院に連絡を入れ向かいました。病院に到着し破水から1時間ほどたったころから陣痛が始まりました。生理痛のような痛みが少しずつ強くなってくるのを感じました。


私の場合、どうしても帝王切開で出産しなければなりませんでした。しかし、その日は祝日で準備も整っていないためすぐには帝王切開が出来ないと言われたのです。当直の医師の判断で陣痛を抑える点滴を入れられ、出産は明日の昼になると告げられました。薬は投与されているものの不規則に激しい痛みが襲ってきます。例えるなら、生理痛の10倍くらいの腹痛、そしてハンマーで打たれたような腰の痛みでした。この痛みをあと24時間以上我慢しなければならないと思うと気が遠くなる思いでした。


結局その後すぐに産科と新生児科先生が到着し、午前中のうちに帝王切開による出産を迎えることができました。こうして私の陣痛体験は6時間程で終了となりました。まだ陣痛の間隔は長く、間に食事をする余裕もあったのであれは前駆陣痛だったのだと思います。私の陣痛はまだまだ序の口でした。あの痛みに何時間も繰り返し耐えながら赤ちゃんを産み出すのだと思うと、出産とは本当に命をかけた大仕事なのだなあと10年経った今でも思います。しかし出産したのも束の間、お母さんはもう一つの陣痛を乗り越えなればならないのです。

出産してもまだ続く「後陣痛」

 「後陣痛」です。私は出産が終わるまでその言葉さえ知りませんでした。帝王切開による出産だったので、産後は手術の傷が痛くて体を動かすこともままならない状態でした。看護師さんから「痛み止めが使えるので辛かったら言ってくださいね」と言われたので、鎮痛剤を投与してもらいました。ところが、痛みが消えない!傷口が痛いというよりおなかを誰かに押されるような痛みが続くのです。痛みに耐えかねて看護師さんに鎮痛剤が効かないことを伝えるとそれはおそらく後陣痛であると。「子宮収縮の痛みには鎮痛剤は効かないよ」と言われ初めて後陣痛の存在を知るのでした。後陣痛とは、妊娠中に大きくなった子宮が分娩後、元の大きさに戻るために収縮することで起こります。経膣分娩でも帝王切開でも産後発生するので、帝王切開による出産の場合、傷の痛みと後陣痛の痛みの両方を同時に味わうことになります。幸い、長男の出産時は、後陣痛はそれほど強くなく、2日目からは傷の痛みを鎮痛剤でコントロールしながらいつの間にかこの痛みも忘れてしまっていました。後陣痛の本当の怖さを知ることになるのはその3年後の次男出産の時でした。

 第2子の次男も帝王切開で出産することが決まっていました。この時は予定外のハプニングはなく無事帝王切開による出産を終えたのですが、次の日に私はあることに気が付きました。「あれ?長男の時よりも後陣痛がひどい」。長男の時よりもおなかを押されるような痛みが強いのです。傷の痛みは鎮痛剤で抑えられていて辛くないのですが子宮収縮の痛みが辛い。調べてみると、後陣痛の痛みは初産婦よりも経産婦の方が強いのだとか。しかも2人目3人目と出産の回数が増すごとに痛みも強くなるというのです。これは初産に比べて子宮が収縮するのが早いためだそうです。また、授乳中に出るオキシトシンというホルモンが子宮収縮を促すため、授乳中は後陣痛がより強くなります。実際に私も赤ちゃんに授乳ができる喜びとどうすることもできないおなかの痛みを抱え複雑な心境で授乳をしていたのを覚えています。

 そういうわけで、第3子の長女を妊娠したときに思ったのは、「今回の後陣痛はどれ程痛いのだろう。怖いなあ。」ということでした。案の定、後陣痛は今まで一番の強さで襲いかかってきました。しかしこの時は、子宮収縮の薬を止め、座薬の鎮痛剤を入れてもらうことで痛みが軽減したのです。私は3人の子供をそれぞれ別の病院で出産しています。病院によって処置や使う薬が異なるのだということを初めて知りました。後陣痛は、病気ではないので通常は自然に治まるのを待つしかないようですが、痛みが強くて辛い場合には授乳中でも使える鎮痛剤の処方を検討してもらえたり、子宮収縮剤の投与がある場合には、それを中止してもらえたりすることもあるようです。

後陣痛は「良い陣痛」

 さて、痛い怖いと語ってきた後陣痛ですが、後陣痛は「良い陣痛」と言われています。というのも、赤ちゃんが産まれた後、子宮から胎盤が剥がれるとその部分は大きな傷となりそこからは出血が起こります。子宮を小さくして出血を止めるための収縮が後陣痛です。出血が止まらないと危険な状態になってしまいます。後陣痛は、お母さんの命を救うための良い陣痛なのです。そう考えると後陣痛の痛みもただ怖いだけではなく、少し受け入れられるような気がします。

 これから出産を迎える皆さん、陣痛は怖いと感じるかもしれませんが10カ月おなかの中で待っていた赤ちゃんに会うために必要な試練だと思うと頑張れそうな気がしませんか?赤ちゃんはお母さんに会えることをとても楽しみにしていると思います。どうぞ赤ちゃんに会えるその日までお体を大切になさってください。良い出産を迎えられるよう心よりお祈り申し上げます。

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