2021年10月25日
赤ちゃん

新生児から起こる代表的な3つのアレルギー

妊婦さんご本人やご家族にアレルギー症状がある場合、生まれてくるお子様にも何か遺伝してしまうのではないかと心配になりますよね。アレルギーの種類によって遺伝、環境、食べ物など原因はさまざまです。
生まれてすぐの新生児時期から起こるアレルギーにはどのようなものがあるのでしょうか。

新生児・乳児消化管アレルギー

ミルクや母乳を飲んでから1~2時間後に発症することもあるため、出産当日に発症する可能性のあるアレルギーです。2000年以降に急激に増えてきているため、ご家族のアレルギー体質が遺伝するわけではないと考えられています。

・症状
消化器官症状が主な症状(下痢、嘔吐、血便など)を起こします。
下痢、嘔吐により水分の補給ができず、脱水状態になることがあるため、重症化することがあります。

・原因
ミルクに含まれる牛乳蛋白が原因といわれていますが、母乳でも発症することがあり、お母さんの食事に含まれる乳製品、大豆、小麦などが原因のこともあります。

・対処法
母乳が最も好ましいといわれています。ミルクを使用している場合は、アレルギー対応ミルクに替えて様子を見ます。母乳で症状が表れる場合は一旦母乳を中止し、アレルギー対応ミルクのみに替えて様子を見ます。
症状が治まったら、少量ずつ母乳を再開していきます。再開時は2~3日乳製品の摂取を控えてから与えます。

もし、乳製品以外の大豆、米、小麦に対しても症状が出てしまう場合は、お母さんの食事制限をやめて、アレルギー対応ミルクのみになります。これは「育児が大変なご両親が必要な栄養を摂取できず倒れてしまってはいけない」という配慮からのようです。

アトピー性皮膚炎

新生児の頃から顔や頭部などに湿疹が表れますが、乳児湿疹やあせもとの区別が難しく、初めはアトピー性皮膚炎とは診断されないこともあります。
ご家族のアレルギー体質が遺伝していることが多いです。

・症状
皮膚症状が主な症状(湿疹・乾燥してカサカサの皮膚・かゆみ)
アトピー性皮膚炎は年齢によって症状の出やすい部位が違いますが、乳児期は顔や頭部に多く、悪化すると上半身から全身に広がっていきます。

・原因
アレルギー反応を起こしやすい遺伝的な体質が影響していることがあります。また、皮膚の機能が低下しているところに乾燥、服の繊維、ダニ、カビ、ホコリなどの外部刺激によって起こる場合や食べ物などのアレルギー反応によって起こる場合があります。

・対処法
①スキンケア
皮膚を清潔にし、保湿してあげることがとても大切になります。
毎日お風呂で優しく洗い、綺麗に洗い流し、できるだけ早く保湿をしてあげましょう。また、刺激の少ない下着や衣類を着用します。

②薬物治療
ステロイド剤を使うこともありますが、医師の指示に従い適切に使用することで、お子様もストレスなく生活することができます。

③原因を取り除く
アレルギー検査を受け、アレルギー反応のある食材を除去する方法もあります。
現在、アトピー性皮膚炎の対処法は確立されているわけではありません。お子様やご家族にあった対処法を試していくことも大切だと思います。
アトピー性皮膚炎は成長とともに改善されることが多いです。

小児ぜんそく

気管支炎や風邪と間違えやすいですが、小児ぜんそくはアレルギーが関係しています。ご家族にアレルギー体質の方や喘息の方がいるとかかりやすくなります。

・症状
呼吸器症状が主な症状(せき・呼気性喘鳴・息苦しさ・呼吸困難)
「ゼーゼー、ヒューヒュー」と音のする呼吸になります。昼間はあまり症状が出ず、夜になると症状が出始めます。

・原因
ハウスダスト、カビ、動物の毛などのアレルゲンやタバコ、花火、調理中の煙、刺激になるほどの臭い、風邪、激しい運動による誘発など原因はさまざまです。
最近は寒暖差によって咳などが出やすくなるとの報道もよく聞きますね。

・対処法
どのようなアレルギーに反応しているかを知ることで、その物質を避けることができます。環境の影響を受けやすいので、生活空間を清潔に保つことが対処法にも繋がります。産後は掃除をすることも一苦労ですので、赤ちゃんのいる場所だけでも気をつけてあげましょう。
咳が出ているときは上体を起こしてあげると症状が楽になります。
治療法は抗アレルギー薬の服用や吸引ステロイド剤などがあります。

最後に

生まれて間もない我が子がアレルギーによって、つらい思いをしている姿を見るのは親として、とてもつらい気持ちになってしまうと思います。
私自身も乳児期は気管支炎により、入退院を繰り返していたそうで、我が子も上の子は喘息と診断されないものの、乳児期に年中咳をしていて、寝るときはソファーに座り抱っこのまま寝るのが当たり前でした。下の子は食物アレルギーがあり、アトピー性皮膚炎の症状に今も悩まされています。
現代では多くの方がいろいろなアレルギーに悩まされており、また自覚症状として出ていなくても検査をしたらアレルギー体質だったとわかることもあると思います。
例に挙げた遺伝してしまうアレルギーやアレルギー体質は、適切な対処を行っていけば幼少期までに大半の子が治る病気です。完治はしなくても症状を和らげる治療法も数多くあります。

お子様の病気に対して、とても悩んでしまうお母さんも多くいらっしゃると思いますが、ぜひ一人で悩まず、家族や医療機関に相談して、最適な対処法が見つかると良いと思います。

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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