妊婦の皆さん、マタニティファッションを楽しめていますか?
まだおなかが小さい妊婦初心者の皆さん、何を準備しようかと迷われていませんか?
今回は、元アパレルメーカー勤務の現役ママである私より、マタニティファッションについてアドバイスさせていただこうと思います。
妊婦用の服は・・・必要?
そもそも妊婦用の服を購入する必要があるのか?
これから出産や準備にお金がかかるのに、余計なものは買いたくない!とお迷いの方もいらっしゃいますよね?
1年にも満たない妊娠期間しか着られないものにお金を使うなんて無駄・・・そう思いますか?
それは違います!
短く特別な妊娠期間だからこそ、必要なのです!
「専用の服は快適な妊娠生活に必須」と断言しておきます。
なぜ必要なのか。
それはシルエットと快適さにあります。
専用の服は、妊婦さんの体型や体調の変化を考えて作られているため、妊婦さんを綺麗に見せてくれるデザインと着心地の良さが両方備わっているのです。
妊娠期間のお母さんのコンディションは赤ちゃんの成長に影響すると思いませんか?
今を我慢するより、マタニティファッションを楽しむ気持ちでいた方が、結果的に良いことが多いように思うのです。
私の大失敗。買うタイミングは大切です!
おなかが大きくなってくると、手持ちの服が段々ときつく感じてきますね。
だいたい4〜5カ月くらいで今の服はしんどくなるのではないでしょうか。
おなかの大きさは個人差がありますので、事前に準備するのは少し難しく感じるかも知れません。
しかし、マタニティウェアの素晴らしいところは、小さめのおなかから大きめのおなかまで全て対応してくれるところ!
おなかの部分には伸びるゴムやストレッチ素材など、柔らかく圧迫感のないものを使用してくれているので着心地も最高ですよ。
でも悩むんですよね~。
例えば、5カ月の妊婦さんが夏に買ってしまうと、秋冬用でまた買う必要が出てきちゃう。今は来年のことを考えて、ゴムや紐などで調節できる通常時の服にしておく?・・・なんて。
さて、その微妙に大きくなってきたおなかに対応できる服、来年着ますか?
実は私、4~5カ月の妊婦時代、パンツ選びで大失敗しました。
すごく欲しいパンツがあったのですが、「そろそろおなかが大きくなる頃だし、これを買っても今年はちょっとしか着られないな・・・」と思って、妊婦用ではない「紐で調節すればしばらく履けそうなパンツ」を購入したのです。
すると、どうでしょう!
確かにおなかが大きくなっても履ける!!でも横から見たら、ハンプティダンプティみたい!!!
要するに、ものすごく太って見えたのです。
「いや、太ったんじゃなくて妊婦なんです!」とみんなに言い訳して歩きたくなりました。
アパレルメーカー勤務のくせに(当時は現役)お恥ずかしい・・・
でも、私も当時はわからなかったのです。服の構造は理解していても、初めて経験する自分の体型の変化に想像がイマイチ追いつきませんでした。
というわけで、せっかくしばらく履けると思って買ったパンツは数回しか履くことがなく、そんな中途半端なパンツは翌年も履くことがなく、お蔵入りしました。無念です。
(戒めとして捨てることなく未だにタンスに眠っています)
太って見えてしまう最大の理由がメリハリにあります。
例えば、パンツの場合、妊婦さんの一番大きい部分(おなか)と一番細い部分(足首)をなだらかに繋げてしまうと、足の付け根から太ももにかけては、実際のサイズより大きくなってしまいます。そのせいで下半身全体が太って見えてしまうのです。
特に、妊婦かどうかはっきり見た目にはわからない時期が一番危険!
その点、マタニティウェアなら、絞るところはしっかり絞って、妊婦さんの体型を活かして綺麗に見せてくれるデザインになっています。
マタニティウェアを購入するタイミングは、今の服がキツく感じた時です。
ゆったりしたものでごまかさず、早めに買ってたくさん着ちゃいましょう。
特にボトムは一番必要になりますから、おなかに対応できるアイテムを早めに見つけておくと良いですよ。
パンツならフルレングス、スカートならレギンスやタイツも検討してくださいね。
私は可愛さ重視でショートパンツを買ったところ、可愛い代償に足が冷えて、おなかの張りに繋がってしまいました。
妊婦に冷えは厳禁です。
おすすめは万能ワンピース
いや、それでもなるべく妊婦用の服は買いたくない!と思われている方におすすめなのがワンピースです。
ワンピースといえば、購入される時に体型を拾ってしまわないか、気にして選ばれる方も多いのではないでしょうか。
その「うっかりすると体型を拾ってしまうところ」が良いところなのです。
まだ周りに気づかれたくない方は、フレアになっているデザインを。
電車などで多少気づいて欲しい方は長いTシャツのようなストンとしたデザインや、ややタイトなシルエットを選ばれると良いでしょう。
中途半端な大きさのおなかを良い感じでポコッと拾ってくれて、おなか以外の部分はそのままですから、全体的に太って見えてしまうこともありません。
しかも、ワンピースなら、上から羽織ったり、下にレギンスやタイツを履いたりと温度調節しやすいのも良いところ。長いシーズン着られる可能性もあります。
その場合、薄すぎず厚すぎないカットソー素材のようなものにしておくとシーズンが長く対応できます。
しかし、これもいずれ限界がくるのでご注意を。
臨月あたりのおなかは想像を超える大きさです。
かなり広がる服でも、前身頃が上がってしまい、丈が短くなってしまいます。
そして、胸の下がくびれているものでないと、メリハリ不足で大きな妊婦さんに見えてしまいますよ。
マタニティウェアは産後も活躍
実は妊娠期間しか着ないと思われているマタニティウェアですが、産後にも活躍します。
来年の今頃はどんな状態でしょうか?
赤ちゃんが産まれて、スッキリ元の体型に戻っている予定ですか?
そんなに甘くはありません。
私は妊娠中に太りすぎたわけではありませんが、出産して退院する時、「あれ?もう1人入っているのかな?」と思ったくらい、おなかポッコリでした。
そんな状態なので、もちろん普通の服は入らず、しばらくマタニティウェアで過ごしたのです。
下着も同様ですから、妊娠中におなかや胸を圧迫しないもので、産後に授乳しやすいものを選んでおくと良いですよ。
マタニティウェアの中には、産後のことを考えた授乳しやすい服もあります。
意外と長いことお世話になるマタニティウェア。せっかくなら、こだわって選びたいですね。
今では、人気のセレクトショップや20〜30代をターゲットにしたファッションブランドで、通常の服と同じようにマタニティウェアを展開しています。
たまに可愛くて手にとってしまうことも。
おなかが大きくなると、たくさん歩くのが辛くなりますから、まだマタニティウェアが必要じゃない時期に探しておくのがおすすめです。
まとめ
マタニティウェアは妊娠中から産後まで活躍するお洋服です。タイミングを逃さないように早めに購入しておきましょう。
そして、ぜひマタニティファッションを楽しんでください。
きっと生まれてくるお子さんに、妊婦時代の写真を見せる日がきます。その時はぜひ、お洒落なママの写真を見せてあげてくださいね。
この記事の監修者

坂田陽子
経歴
葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。
日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業
資格
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー