陣痛促進剤とは?分娩までにかかる時間や費用の目安など紹介

出産を迎えるにあたって、いろんなことを準備したり、調べたりしますよね。
そのなかで「陣痛促進剤」の存在を初めて知ったという人もいるのではないでしょうか。
陣痛促進剤と聞いて、「なんとなく怖い」「薬を使わずに出産したい」そんな思いを持っている方もいるかもしれません。
でも、分娩には色々な経過があるので、もしかしたら陣痛促進剤のお世話になるかもしれませんよね。

 

この記事では主に、以下のような内容を解説していきます。
・陣痛促進剤の役割
・分娩までにかかる時間

・費用の目安
私が出産を迎えたとき、陣痛促進剤を使うことになりました。
しかしどのようなものなのかを知らなかったため、勉強しておけばよかったと後悔しました。
あらかじめ、どのようなものなのかをきちんと知って、心の余裕を作っておくことが安心な出産につながりますよ。

陣痛促進剤の役割は?母子を守るために使われる

陣痛促進剤は、母子の健康や安全を守るために使用されます。
たとえば以下のような状態になったとき、陣痛促進剤の使用が検討されるでしょう。
・予定日を大幅に過ぎている
・感染症の疑いがある
・分娩に時間がかかる

予定日を大幅に過ぎた「過産期」になってしまうと、胎盤の機能が低下して胎児に酸素や栄養が届きにくくなり、胎児仮死などの危険性が高まります。
また、羊水過少による「低酸素症」「低血糖症」も発生しやすくなるのです。

また陣痛が始まってから微弱陣痛が続き、分娩に時間がかかる場合に、陣痛促進剤を使って子宮収縮を強めることも。
上記の観点から見ると、陣痛促進剤は赤ちゃんを守るためにも大切なものであるといえます。

陣痛促進剤のデメリット2点

『過強陣痛』
子宮を収縮させる薬を使用するため、一回の陣痛の時間が長い・圧が強い・陣痛の感覚が短いというように陣痛が強すぎてしまう場合があります。
『子宮破裂』
子宮収縮が過剰になってしまうと、最悪の場合、子宮破裂をおこしてしまうう事例も過去にありました。
しかし、常に母子に対して心拍モニターをつないでおくことや投与量の目安などがガイドラインで決められており、これを守ることで上記のリスクを回避することができます。

陣痛促進剤の使用から出産までにかかる時間は?

出産は一般的に初産で10時間程度、経産婦で6時間程度かかると言われています。
しかし1~2時間で出産する人も居れば翌日まで産まれない人まで十人十色です。
そのうえ陣痛促進剤の効きやすさも人それぞれ違うので、陣痛促進剤を使用してから出産までにかかる時間も個人差が大きいです。

陣痛促進剤の使用にかかる費用の目安【2万円前後】

計画出産や健康なものの予定日超過であるときの陣痛促進剤の使用については保険適用外です。
陣痛促進剤の使用は1回あたり2万円前後の費用となります。

陣痛促進剤の使用には保険が適用されることも

妊娠高血圧症候群や長時間微弱陣痛が続いている場合、分娩前に破水してしまった場合など、早く胎児を出さなければならない異常分娩と判断されたときに使用する陣痛促進剤については保険適用となります。

陣痛促進剤と誘発剤の違いとは?

陣痛促進剤には「プロスタグランジン」と「オキシトシン」の2種類があります。
投与方法として、錠剤の飲用と点滴がありますが、錠剤は血中濃度のコントロールが難しいため、最近では「点滴が主流」です。
プロスタグランジンは子宮頚管を熟化させる作用があり、子宮の出口が硬い人に使う場合が多いといわれています。
オキシトシンは脳の下垂体後葉から分泌されますが、分娩中は子宮からも分泌されており、子宮を収縮させる作用があります。
何らかの理由で出産を促したいときに、プロスタグランジンやオキトキシンを使って「分娩誘発」または「陣痛促進」を行いますが、使う理由は違っても、いずれも同じ薬剤を使います。
つまり、使用目的によって「促進剤」と呼んだり、「誘発剤」と呼んだりするのです。

まとめ

陣痛促進剤を使わない自然陣痛を想像していた人は、戸惑ったり、ショックを覚えたりするかもしれません。
しかし医師がママと赤ちゃんの状況から、さまざまなことを考慮したうえでベストな方法を判断した結果です。
大切なことは、どう産むかだけでなく「自分と赤ちゃんの命を守る」出産であるということです。
陣痛促進剤は、お産をサポートしてくれるものと考えられたらよいですね。
もし陣痛促進剤の使用を勧められたら、医師の説明をしっかり聞きましょう。
それ以外に小さなことでも不安なことや疑問があれば、納得いくまで説明を受けてくださいね。
落ち着いた気持ちで出産の日を迎えるようにしましょう。

チャンスは出産時の一度きり。赤ちゃんの将来の安心に備えるさい帯血保管とは

うまれてくる赤ちゃんのために、おなかに赤ちゃんがいる今しか準備できないことがあるのをご存知ですか?
それが「さい帯血保管」です。
さい帯血とは、赤ちゃんとお母さんを繋いでいるへその緒を流れている血液のことです。この血液には、「幹細胞」と呼ばれる貴重な細胞が多く含まれており、再生医療の分野で注目されています。
このさい帯血は、長期にわたって保管することができ、現在は治療法が確立していない病気の治療に役立つ可能性を秘めています。保管したさい帯血が、赤ちゃんやご家族の未来を変えるかもしれません。
しかし採取できるのは、出産直後のわずか数分間に限られています。採血と聞くと痛みを伴うイメージがあるかと思いますが、さい帯血の採取は赤ちゃんにもお母さんにも痛みはなく安全に行うことができます。

民間さい帯血バンクなら、赤ちゃん・家族のために保管できる

さい帯血バンクには、「公的バンク」と「民間バンク」の2種類があり、公的バンクでは、さい帯血を第三者の白血病などの治療のために寄付することができます。
一方民間バンクでは、赤ちゃん自身やそのご家族の将来のために保管できます。現在治療法が確立されていない病気に備える保険として利用できるのが、この民間さい帯血バンクです。
ステムセル研究所は、国内シェア約99%を誇る国内最大の民間さい帯血バンクです。

ステムセル研究所が選ばれる理由

・1999年の設立以来20年以上の保管・運営実績あり
・民間バンクのパイオニアで累計保管者数は7万名以上
・全国各地の産科施設とのネットワークがある
・高水準の災害対策がされた国内最大級の細胞保管施設を保有
・厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を取得
・2021年6月東京証券取引所に株式を上場

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さい帯血を保管した人の声

■出産の時だけのチャンスだから(愛知県 美祐ちゃん)

■さい帯血が本当の希望になりました(東京都 M・Y様)

※ほかの保管者からの声はこちら
さい帯血保管は、赤ちゃんへの「愛」のプレゼント。
赤ちゃんに会えるまでのもう少しの期間、ぜひ少しでも快適に、幸せな気持ちで過ごしてくださいね。

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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