妊娠後期の気になるおなかの張りについて

妊娠後期の妊婦さんの体

妊娠28週、8カ月を迎えると妊娠後期となります。

ここから出産する日まで、おなかはどんどん膨らんで、赤ちゃんのとっても元気な胎動も感じることができるようになります。

正期産は37週からですので、もうしばらく赤ちゃんをおなかの中で感じることができますね。

しかし、子宮が大きくなってくると妊娠さんの体の中にある心臓、肺、胃、膀胱や腸など、あらゆる臓器が押されてしまいます。元あった場所から上に下にと追いやられてしまうのです。

妊娠9カ月を迎える頃には、子宮がみぞおちの辺りまでくるので、胃もたれや息切れを起こしたり、尿もれや便秘などのマイナートラブルが増えてくるのも頷けます。

今回は、その中でも妊娠後期に増えてくるおなかの張りについてご紹介します。

 

おなかの張りとは

赤ちゃんを育てている子宮は筋肉でできています。

これは自律神経やホルモンの影響、外からの刺激に敏感な筋肉なのです。普段はこの筋肉が緩んだ状態でいるはずなのですが、何かがきっかけとなり、筋肉がきゅーっと収縮してしまうことで、おなかの張りが起こってしまいます。

安定期の頃はあまり起こらなかった妊婦さんでも、妊娠後期になると立ったり座ったりした少しのタイミングでおなかの張りを感じることが増えてきます。

妊娠後期のおなかの張りの感覚としては「キューっと締めつけられる」「石みたいにカチカチになる」感じなどで、触ってみると本当に固さが実感できるほどだと思います。

そうは言っても、感じ方には個人差があります。

実際、私も2人出産していますが、2回の妊娠でも感じ方に違いがありました。

1人目を妊娠していた時は歩けなくなるほどおなかがカチコチになってしまうことが何度かありました。しかし2人目の妊娠中は、おなかの張りが起きていても、あまり気づいていなかったようで、妊婦検診の際に「ちょっとおなかの張りがあるね」と指摘されて、初めて気づくこともありました。

しばらく休めば、元に戻ることがほとんどですが、受診した方が良いおなかの張りもありますので、妊娠後期になったら体の変化に気をつけてみましょう。

 

おなかの張りの原因

おなかの張りを起こすきっかけは様々です。

赤ちゃんの活発な胎動で引き起こされるものもあれば、妊婦さんがよく動いて疲労を感じた時やストレスがかかった時に起きるものもあります。同じ姿勢で立ちっぱなし、座りっぱなしでいることも原因のひとつになります。

お仕事をされている方や上の子のお世話をしなければならない方など、なかなか防ぐのは難しいかもしれません。

もし、おなかの張りを感じたら、なるべくすぐに横になったり座ったりして、張りがおさまるのを待ちましょう。

その他、内臓が押されることによって起こる便秘でも、おなかの張りが起こることがあります。妊娠後期の便秘は、どうしても仕方のないことなので、あまりに何日も便秘が解消されない場合は、悩まずに産婦人科で薬を処方してもらいましょう。

また、妊娠後期のおなかの張りは前駆陣痛であることも考えられます。特に正期産である37週からは出産に向けて体が準備を始め、おなかの張りが頻繁になるので、張りの間隔に気をつけてください。

その他におなかが大きくなるタイミングで皮膚が引っ張られて、おなかの張りを感じることや靭帯が突っ張って下腹部が痛くなる場合もあります。

気をつけたいおなかの張り

心配のない生理的なおなかの張りは、1回が数十秒で治まるもので、1日に数回ほどです。

ところが、横になってもなかなか治まらなかったり、おなかが板のように張ったままになる、おなかや腰などに痛みがある、出血がある、おりものの量が多くなったり、ピンク色のおりものが出る、胎動が少なくなった、1時間で5、6回おなかの張りがある、といった場合は、切迫早産や常位胎盤早期剥離などの危険性もあります。

こういった症状が伴う場合には、妊婦健診の日でなくても産婦人科を受診しましょう。

 

おわりに

妊娠をしてから、この妊娠後期に至るまで、悪阻や体型の変化、腰痛やむくみなど様々な出来事を乗り越えてきましたよね。

妊婦さんにとっては大変ですが、妊娠後期に生理的なおなかの張りが頻繁にあるのも、十分に子宮が大きくなって、もうすぐ赤ちゃんに会える合図と言えるかもしれません。

前述のように、お仕事を続けている妊婦さんや上の子をお世話をしながらの妊婦さんにとって、なかなか難しいことだとは思いますが、おなかの中の赤ちゃんと妊婦さん自身の体を思いやって、おなかの張りが起こったら、なるべく休んでくださいね。

私自身、1人目妊娠中は仕事をたっぷりしていて、妊娠後期でカチコチにおなかが張ってしまっても、休むことができなくて、なんとか気にしないようにしてしまいました。そのためか、なかなか張りが治まらず、受診をすることになり、出産までに2回張り止めの薬を処方してもらうこととなりました。

この反省を生かして2人目妊娠時は度々体を動かしたタイミングでおなかの張りがありましたが、適度に休んでうまく付き合えたと思っています。

皆さんがもうすぐ元気な赤ちゃんに会えることを願っています。

 

参考

・ミルクティー

https://junyu-fuku.com/blog/trouble-of-pregnancy/deal-with-cause-of-tension-of-stomach/

 

・たまひよ

https://st.benesse.ne.jp/ninshin/kouki/

 

・ニコニコニュース

https://news.nicovideo.jp/watch/nw4337546

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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