妊婦健診ってどんなことするの?頻度や費用を解説

ご妊娠おめでとうございます!妊娠がわかって嬉しい反面、妊婦健診について知らないことが多く不安な方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、

→妊婦健診の頻度

→妊婦健診の費用

→妊婦健診の内容

→妊婦健診を受ける際の服装

について解説していきます。妊婦健診について予習をして、安心して健診の日を迎えられるようにしましょう。

妊婦健診の頻度は?

妊婦健診の頻度は妊娠週数や妊婦さんの状態によって異なりますが、おおよその目安は以下の通りになります。

・妊娠2カ月~妊娠3カ月/1~2週間に1度

・妊娠4カ月~妊娠6カ月/4週間に1度

・妊娠7カ月~妊娠9カ月/2~3週間に1度

・妊娠10カ月/1週間に1度

妊婦健診の費用は保険外診療 自治体から交付される助成券を使おう

妊婦健診は保険外診療なので全額自己負担になります。初回の診察で妊娠がわかると、そのまま血液検査などをする場合があり、窓口で支払う診察代は高額になります。自治体から母子健康手帳を受け取るのと一緒に国が推奨する妊婦健診の回数14回分の助成券が交付され、費用の一部を負担してもらえる制度があります。

無料で受けられる検査項目や上限額など内容は自治体によって異なります。基本的な検査項目以外は自己負担になるのが一般的なので、いつもと違う検査をした時は費用がかかることがあります。

妊婦健診の内容

妊婦健診で行われる内容は、病院によって異なります。

妊婦健診で毎回行う内容

厚生労働省で「毎回行うもの」として、示されているのは次の3つです。

①問診と診察

赤ちゃんの状態や妊娠経過について医師から説明を受けます。不安や疑問がある場合はこの時に相談しましょう。必要に応じて薬の処方などをしてもらえます。

②基本検査

・尿検査

初診では妊娠反応を、それ以降は尿糖で妊娠糖尿病、尿タンパクで妊娠高血圧症候群の兆候がないかを調べます。+が続く場合は詳しい検査をします。たんぱく尿や尿糖の有無を調べます。

・体重測定

毎回測定することにより、母体や胎児の異常発見に繋がります。急激に体重が増加した場合は、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病を引き起こす可能性があるので、きちんと管理する必要があります。

・血圧測定

妊娠高血圧症候群の早期発見のために測定します。標準の血圧は収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg未満、拡張期血圧(最低血圧)は90mmHg未満です。

・子宮底長、腹囲(妊娠中期以降)

妊娠中期以降、メジャーで腹囲を測って子宮の大きさを確認します。子宮底長は恥骨(ちこつ)の上から子宮のいちばん上までの長さで、子宮と赤ちゃんの大きさの目安になります。腹囲はおへその高さでおなかの周囲を、子宮底長は恥骨から子宮の上端までを計測します。

・浮腫

浮腫とはむくみのことをいいます。足のすねや甲を押して、戻り具合によってむくみがないかを確認します。

※尿検査・血圧測定・浮腫の確認は、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になっていないかを早い段階で知ることができます。

③保健指導

妊婦健診では、妊娠から出産・育児にまつわる様々な不安を相談することができます。一人で悩まずに気軽に話してみてください。食事や日常生活で気をつけること、妊娠・出産・育児の不安を解消する方法などをアドバイスしてもらえます。家庭事情や経済的な問題を解決するために地域の保健師さんと連携をとってくれることもあります。

妊婦健診で妊娠週数に応じて行う検査は?

妊婦健診では、妊娠週数に応じて様々な検査が行われます。正常な妊娠が継続できているか、胎児へのリスクがないかを調べます。

・血液検査(計3回)

血液検査は、出産までに間隔を空けて3回行います。妊娠初期に1回、妊娠24~35週の間に1回、妊娠36週以降に1回行われます。貧血や感染症の有無、肝臓や腎臓の機能、妊娠に影響する持病がないかなど、全体の健康状態を調べます。初期に行う血液検査では、血液型、血算、血糖、B型肝炎・C型肝炎、HIV、HTLV-1抗体、梅毒血清反応、風疹ウイルス抗体など、様々な項目を検査します。

・子宮頸がん検診(1回)

妊娠初期に1回行われます。母子手帳の交付を受ければ、無料で検査することができます。妊娠前に検査を受けていない人が多いため、妊婦さんが受ける検査の必須項目となっています。

・超音波(エコー)検査(少なくとも計4回)

超音波検査は少なくとも妊娠23週までの期間に2回、妊娠24週から35週までの間に1回、妊娠36週以降に1回実施されます。超音波を発信する器具を腟内に入れたり、おなかに当てたりして子宮内の様子を画面に映し、胎児の発育状態や胎盤の位置などを検査します。赤ちゃんの様子を立体映像で見ることができる3D・4Dエコーを実施している病院もあります。超音波検査の頻度は病院によって異なります。

・B群溶血性レンサ球菌(GBS)検査(1回)

妊娠24週から35週までの間に1回行われます。新生児GBS感染症という危険な病気を防ぐために行う検査です。妊婦さんがGBSを持っている場合、母体への危険はありませんが出産する時に赤ちゃんが感染する恐れがあるため、予防策をとる必要があります。

・性器クラミジア検査(1回)

妊娠30週までに1回実施します。クラミジアに感染している妊婦さんが経腟分娩をすると、生まれてくる赤ちゃんに感染し肺炎などを発症して重症化する場合があります。妊婦さんに陽性反応が出た場合は抗生剤を飲んで治療します。

・内診(必要に応じて)

医師が腟に指や器具を挿入して、子宮や卵巣の状態をチェックします。流産や早産の兆候がないかも調べます。

・ノンストレステスト

陣痛などのストレスがない状態で行われる検査で、子宮収縮の状態や赤ちゃんの元気度を調べます。おなかに分娩監視装置という機械の端子をつけ、40分程度安静にして行います。

 

妊婦健診で異常が見られた場合の検査

通常の超音波検査や血液検査で異常が見られた場合には、さらに詳しく調べることがあります。胎児の異常が疑われる場合には、以下のような検査で出生前診断が行われることもあります。

・胎児超音波スクリーニング検査

脳や脊髄、心臓、臓器や骨などに明らかな先天的異常が見られないかを判断します。

・母体血清マーカーテスト

母体の血液を採取し、胎児が染色体異常による病気を持っている確率を調べます。

・新型出生前診断(NIPT)

母体の血液に含まれる胎児の染色体情報を検出する最新の医療技術。マーカーテストより精度が高い血液検査です。

・絨毛染色体検査

赤ちゃんの胎盤が出来る前の「絨毛」から組織を取り、染色体や遺伝子の異常の有無を判断します。

・羊水染色体検査

羊水を採取し、胎児細胞の染色体を調べます。染色体構造の異常の有無を知ることができます。

このような検査を受ける場合には、その内容や目的をきちんと理解し、費用やリスクについてもしっかりと考えておく必要があります。

妊婦健診におすすめの服装

上記のように、妊婦健診では腹部エコーや内診のために、脱ぎ着をする場合があります。そのため、上下に分かれていて大きなお腹でも脱ぎ着がしやすい服装がおすすめです。ストッキングなどは手間がかかってしまうので避けた方がよさそうです。履物もスニーカーなどの着脱が簡単なものが良いでしょう。

また診察の待ち時間にゆったり過ごせたり、体温調節がしやすい服装でいかれることをおすすめします。

妊婦健診の持ち物

・母子手帳

健診の記録を医師や助産師が記録します。毎回必ず持参しましょう。

・診察券・健康保険証

・妊婦健診の費用助成チケット

母子手帳と一緒に自治体から配られる「妊婦健康診査受診票」のことです。健診費用が補助されるので忘れずに持参しましょう。

・ペンやメモ

健診時に聞きたい質問などをあらかじめまとめておいたり、医師や助産師さんからのアドバイスのメモとして使います。

・現金

検査費用などの自己負担支払が必要なことがあるため、現金1万円ほど持っておくと安心です。

妊婦健診のために休暇はとれる?

妊娠中は、赤ちゃんと妊婦さんの健康のために定期的に妊婦健診を受ける必要があります。働いている妊婦さんは会社に申し出れば、勤務時間内に妊婦健診を受診するための時間をとることができます。(男女雇用機会均等法第12条)有給か無給かは会社の定めによりますので、確認しましょう。

また健診の際に、切迫流産や切迫早産などの診断を受けた場合、勤務時間の短縮や休業などを指示されることがあります。その場合は、医師に「母性健康管理指導事項連絡カード」を記入してもらい、会社に申し出ましょう。

まとめ

妊婦健診でどんな検査をするのか、イメージできましたか?妊婦健診を受けることは妊婦さんと赤ちゃんの健康状態を把握し、異常や病気を早期発見・早期治療するために、とても大切なことです。働いている妊婦さんは会社に申し出れば、勤務時間内に妊婦健診を受診するための時間をとることもできます(男女雇用機会均等法第12条)。妊婦健診は毎回必ず受けるようにしましょう。

チャンスは出産時の一度きり。赤ちゃんの将来の安心に備えるさい帯血保管とは

うまれてくる赤ちゃんのために、おなかに赤ちゃんがいる今しか準備できないことがあるのをご存知ですか?

それが「さい帯血保管」です。

さい帯血とは、赤ちゃんとお母さんを繋いでいるへその緒を流れている血液のことです。この血液には、「幹細胞」と呼ばれる貴重な細胞が多く含まれており、再生医療の分野で注目されています。

このさい帯血は、長期にわたって保管することができ、現在は治療法が確立していない病気の治療に役立つ可能性を秘めています。保管したさい帯血が、赤ちゃんやご家族の未来を変えるかもしれません。

しかし採取できるのは、出産直後のわずか数分間に限られています。採血と聞くと痛みを伴うイメージがあるかと思いますが、さい帯血の採取は赤ちゃんにもお母さんにも痛みはなく安全に行うことができます。

民間さい帯血バンクなら、赤ちゃん・家族のために保管できる

さい帯血バンクには、「公的バンク」と「民間バンク」の2種類があり、公的バンクでは、さい帯血を第三者の白血病などの治療のために寄付することができます。

一方民間バンクでは、赤ちゃん自身やそのご家族の将来のために保管できます。現在治療法が確立されていない病気に備える保険として利用できるのが、この民間さい帯血バンクです。

ステムセル研究所は、国内シェア約99%を誇る国内最大の民間さい帯血バンクです。

ステムセル研究所が選ばれる理由

・1999年の設立以来20年以上の保管・運営実績あり

・民間バンクのパイオニアで累計保管者数は7万名以上

・全国各地の産科施設とのネットワークがある

・高水準の災害対策がされた国内最大級の細胞保管施設を保有

・厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を取得

・2021年6月東京証券取引所に株式を上場

 

詳しい資料やご契約書類のお取り寄せは資料請求フォームをご利用ください。

さい帯血を保管した人の声

※ほかの保管者のから声はこちら

 

さい帯血保管は、赤ちゃんへの「愛」のプレゼント。

赤ちゃんに会えるまでのもう少しの期間、ぜひ少しでも快適に、幸せな気持ちで過ごしてくださいね。

▼さい帯血保管について、もっと詳しく

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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