出産準備~産後のスケジュールを解説!

妊娠すると、「出産準備はいつから始めるべき?」「産後は何日入院するの?」など、様々な疑問が出てきますよね。あらかじめ産前産後のスケジュールをしっかりシミュレーションしておくと、いざという時に慌てずにすみます。

産前産後のからだの状態は人それぞれですが、今回は一般的な

→出産準備のスケジュール

→産後のスケジュール(経腟分娩/帝王切開)

をご紹介していきます。

出産準備のスケジュール

つわりが収まったら入院の準備を始められる方もいますが、遅くとも臨月に入る出産の1カ月前、だいたい妊娠36週を目安に入院セットと産後に必要なセットを揃えておくのがおすすめです。出産の数か月前に切迫早産などで急に入院することもあるため、入院セットはなるべく早めに用意しておき、自分だけでなく家族もさっと手に取れるところに置いておくと安心です。

またコロナ禍でもあるため、ショッピングセンターなど人が混み合う場所は避けたいと思う方も多いかと思います。現在はネット通販でも多くの商品が扱われているため、賢く利用しておうちでゆっくり出産準備をされるのもおすすめです。

→出産準備に必要なものリストについて詳しくはこちら

経腟分娩の出産スケジュール

経腟分娩は、自然に陣痛がきてから、または破水した場合に入院となるため、出産までのスケジュールがたてにくいことが特徴です。急な陣痛や破水に備えて、焦らずに対応できるように早めに準備しておくのがおすすめです。

経腟分娩の出産までのスケジュール例

ここでは経腟分娩の場合の、一般的な流れについてお伝えします。入院のタイミングは、陣痛がきたらまずは産院に連絡をして確認しましょう。

・一般的には、規則的な痛みが

→初産婦:10分間隔

→経産婦:15分間隔

で来るようになったときが、、病院に連絡する目安です。電話口にて、もう少し自宅で様子を見るのか、または産院へ行くのか指示がありますので、それに従いましょう。

また、陣痛が始まってから出産までにかかる時間は、

→初産婦:12~15時間

→経産婦:5~7時間

といわれています。これはあくまで平均で、所要時間は人それぞれですので、参考までに知っておきましょう。

経腟分娩の出産後のスケジュール例

・経腟分娩の場合、産後の入院期間は

→初産婦:5泊6日

→経産婦:4泊5日

が一般的です。

産院によって多少前後しますので、産院見学や妊婦健診の際などに聞いてみましょう。また入院中は、授乳指導・沐浴指導などの赤ちゃんのお世話に関するレッスンがあり、意外に忙しいことが多いです。産院によってはエステやマッサージサービスなどが受けられる場合もあります。

帝王切開の出産スケジュール

経腟分娩でも帝王切開でも、日本は欧米に比べて入院期間が長いといわれています。

欧米では、帝王切開でも4日程度で退院できるのだとか・・・

しかし、それはしっかりとした骨格で身長が高い欧米人は出産によるダメージが少ないことが関係しています。日本人の体質や体型は、出産によるダメージが大きく産後の回復に時間がかかってしまうため、どうしても入院期間が長くなります。

そんな日本の出産の中でも、入院期間が長いのが帝王切開による入院。

経腟分娩での入院期間が産後5日程度なのに対し、帝王切開での入院期間は産後6~10日程度になります。予定帝王切開の場合は、それに加えて手術の説明や診察、手術前の絶食もあり、前日に入院することがほとんどです。

「産後6日~10日って、何をするの?そんなに必要?」と思われるかもしれません。

そこで、帝王切開での入院中にどんなことをするのか、予定帝王切開での入院スケジュール例をたどりながらご紹介していきます!

 

手術前から出産までのスケジュール

・1日目

まず、入院中の過ごし方や入院から退院までの流れについて説明が行われます。母体や赤ちゃんの検査、切開部位まわりの剃毛などの処置も行われます。

また、出産時の麻酔の副作用を抑えるために、夜からは絶食となるのが一般的。お水もNGとなることがあります。

・2日目(手術当日/産後0日目)

いよいよ手術の日。点滴や尿を出すためのカテーテルを入れる処置が行われます。前日からの絶食でのどが渇きますが、うがいはOKです。飲み込まないように気をつけて、うがいをしてみると良いでしょう。

手術室へ移動し、いよいよ帝王切開術の始まりです。執刀医がしっかりと安全に赤ちゃんを取り出してくれますから、リラックスして出産の時を待ちましょう。

手術後、ママは産後の処置を受けます。その間は赤ちゃんも全身のチェックを行います。すぐに抱っこしたいママの想いはもちろんですが、誕生後すぐの全身のチェック、体重等の測定、感染症予防の目薬点眼などは、赤ちゃんにとって、とても大切。検査や処置が終わって母子ともに問題がなければ、対面できることもあります。

 

出産翌日から退院までのスケジュール

・3日目(産後1日目)

ごく少量から食事が始まり、異常がない場合は体を動かすことを勧められます。まだまだ痛みがある時期ですが、帝王切開後は血の塊ができやすく、血の塊で血流を悪くしてしまう「静脈血栓症」という症状が出やすい時期です。血栓予防のためにまずはトイレに歩いて行けることを目標にして少しずつ動いてみましょう。

また、赤ちゃんとママの経過が順調な場合は、ベッドの上で授乳を始めることも。

・4日目(産後2日目)

まだ痛みはありますが、そろそろ母子同室が始まる時期です。病院の方針によって、多少前後することがありますが、母子同室ではない場合でも、赤ちゃんのお世話をする回数が増えます。おむつ交換や授乳など、お世話をした時間などは記録表に記入していくので、赤ちゃんのリズムが少しずつ見えてくるでしょう。

また、母乳が少しずつ出始める時期です。母乳が出る時期は、出産後早期から授乳をしていれば、帝王切開でも経腟分娩の場合と変わりません。

母乳、乳房トラブルも起きやすい時期ですから、辛い症状があるときには遠慮なく助産師さんに相談しましょう。逆に母乳が出にくいことも珍しくはありませんが、不安な場合は抱え込まずに相談してみてくださいね。

・5日目(産後3日目)

ママの体調によってはシャワーの許可が出るころです。久々のシャワーはとても気持ちが良いですが、忘れてはいけないのは「術後の回復段階にある」ということ。中には、出産時に大量の血液が失われ、貧血状態になっている方もいるので、長時間立ちっぱなしでいることは避け、ぬるめのお湯を使いましょう。傷痕はシートでカバーされている時期なので、触れなければ問題ありません。

このころ、ママによる赤ちゃんの沐浴も始まります。それまではスタッフが沐浴してくれていますが、ママも少し動けるようになったところで、沐浴指導やママによる沐浴が行われます。

・6日目(産後4日目)

傷の縫合が吸収糸ではなかった場合は、糸やステープラーを外します。しっかりと診察して、状態を見てから抜糸されるので心配はいりませんが、抜糸後のケアはとても大切。体質や摩擦などの刺激によって傷跡トラブルが起きる場合があります。かゆみがある場合や肌が弱い場合、アレルギーがあるなど傷痕の心配がある方は、担当医に相談をしてみると良いでしょう。入院中にケアの方法を指導してもらえると安心ですね。

そして、保健指導が行われます。保健指導では育児に必要な基本的知識のほか、ママ自身の心と体のケア、退院後の過ごし方、赤ちゃんに起こりやすい症状やその対処法など、退院後の生活に役立つ情報が満載です!

・7日目(産後5日目)

いよいよ退院前の診察。ママの体が順調に回復しているかどうか、また傷の状態はどうかを診察します。そして、赤ちゃんも退院前までに小児科医の退院診察を受けます。赤ちゃんについて聞きたいことや心配なことがあれば、小児科医にも相談してみるチャンスです。

赤ちゃんと過ごす最後の夜。翌日からの自宅での生活をシミュレーションしてみて、疑問や質問があれば、助産師さんや看護師さんに聞いておくと安心ですね。

・8日目(退院日/産後6日目)

ついに退院の日です。会計等の事務手続きや1カ月健診についての説明などがあります。赤ちゃんは初めて外の空気に触れることになるので、その日の気候に合った服やおくるみを準備してあげましょう。

ママも産後初めて外に出ることになりますが、産後6日でおなかやお尻まわりなどが元通りになることは少ないので、少しゆったりとした服を準備しておくことをお勧めします。

【体験談】私の帝王切開での入院スケジュール

実は、私も帝王切開での入院を3回経験しています。

妊娠経過もそれぞれ違い、病院もバラバラです。入院期間も7日間~9日間でした。

入院中の流れや内容はだいたいご紹介した通りでしたが、私の母乳トラブルがあったり、娘に新生児黄疸の症状が出たことも。その際は、母子同室を遅らせたり、最終的に退院を遅らせるなど臨機応変に対応してもらえました。また、その都度、不安にもなりましたが、助産師さんに何度も相談できたことで、とても救われました。

担当医や助産師さんに相談しながら、一つずつクリアしていけば、さほど大きく予定の入院期間を変えることなく退院の日を迎えられる場合がほとんどです。

入院中は不安もあるかもしれませんが、それぞれのママと赤ちゃんのペースで、お家での生活をスタートさせられるタイミングが必ず訪れます。

まとめ

出産準備~産後のスケジュール例をご紹介しました。産前産後の経過は、ママと赤ちゃんの数だけあります。おおまかなスケジュールを把握したあとは、その時々の状況に合わせて臨機応変・柔軟に対応することが大切です。あくまでスケジュールは参考に、できる範囲の準備をしながら、自分と赤ちゃんのペースで出産に備えてくださいね。出産準備~入院生活を無事に終えて、赤ちゃんとの生活がハッピーなスタートとなりますように願っています!

チャンスは出産時の一度きり。赤ちゃんの将来の安心に備えるさい帯血保管とは

うまれてくる赤ちゃんのために、おなかに赤ちゃんがいる今しか準備できないことがあるのをご存知ですか?

それが「さい帯血保管」です。

さい帯血とは、赤ちゃんとお母さんを繋いでいるへその緒を流れている血液のことです。この血液には、「幹細胞」と呼ばれる貴重な細胞が多く含まれており、再生医療の分野で注目されています。

このさい帯血は、長期にわたって保管することができ、現在は治療法が確立していない病気の治療に役立つ可能性を秘めています。保管したさい帯血が、赤ちゃんやご家族の未来を変えるかもしれません。

しかし採取できるのは、出産直後のわずか数分間に限られています。採血と聞くと痛みを伴うイメージがあるかと思いますが、さい帯血の採取は赤ちゃんにもお母さんにも痛みはなく安全に行うことができます。

民間さい帯血バンクなら、赤ちゃん・家族のために保管できる

さい帯血バンクには、「公的バンク」と「民間バンク」の2種類があり、公的バンクでは、さい帯血を第三者の白血病などの治療のために寄付することができます。

一方民間バンクでは、赤ちゃん自身やそのご家族の将来のために保管できます。現在治療法が確立されていない病気に備える保険として利用できるのが、この民間さい帯血バンクです。

ステムセル研究所は、国内シェア約99%を誇る国内最大の民間さい帯血バンクです。

ステムセル研究所が選ばれる理由

・1999年の設立以来20年以上の保管・運営実績あり

・民間バンクのパイオニアで累計保管者数は7万名以上

・全国各地の産科施設とのネットワークがある

・高水準の災害対策がされた国内最大級の細胞保管施設を保有

・厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を取得

・2021年6月東京証券取引所に株式を上場

 

詳しい資料やご契約書類のお取り寄せは資料請求フォームをご利用ください。

さい帯血を保管した人の声

■出産の時だけのチャンスだから(愛知県 美祐ちゃん)

■さい帯血が本当の希望になりました(東京都 M・Y様)

※ほかの保管者のから声はこちら

さい帯血保管は、赤ちゃんへの「愛」のプレゼント。

赤ちゃんに会えるまでのもう少しの期間、ぜひ少しでも快適に、幸せな気持ちで過ごしてくださいね。

 

▼さい帯血保管について、もっと詳しく

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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